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これ以上進んではいけない

中編7
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これ以上進んではいけない

初投稿です。

かなりの機械音痴で文章力もありませんが

良かったら見たって下さい。

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20の夏の終わり

当時僕は大阪のホストクラブに勤めていた

いわゆる売れっ子ホストでもなくお客様は

週に一人でも来てもらえたらいい方で、

住む家もなく、金もたいそうな服もなく

大してやる気もなく続けていればその内

売れるだろうと世間も水商売というものも

なめていたと思う。

勤めていたホストクラブにはスカウトで入店して

何故かオーナーと一部の役職には気に入られてて

食事もよく連れて行ってもらったりお下がりの

ブランド品を貰ったりお世話になっていた。

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ダラダラと続けていて半年程経った頃、

オーナーが次の休みから「沖縄旅行行くぞ、どうせ

暇なんやろ?そんな金もないんやから皆んなで

行こうや」と誘ってくれたので僕はまあ暇やし

金ないし沖縄も行ったことないからええなあって

何よりもオーナーから誘ってもらえたのが何よりも

嬉しくて、オーナーは喧嘩っ早い一面はたまに

あるけど当時の僕からしたらそれはカッコよくて

全身ドルガバで固めていてオーラがあって、

話も上手くイケメンだった。だから僕は

二つ返事で「行きますっ!ありがとうございます!」

と返答した。

当時懇意にしていた数少ないお客様の家に行って

キャリーバッグなどを貸りて少しの小遣いも貰った

仕事も沖縄の事で頭がいっぱいでその週は

浮ついた勤務態度だったと思う。

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旅行当日、、

ウキウキしながらお客様の家を出て、一旦店で

待ち合わせからの伊丹空港まで移動だったので

飛行機に乗るまでの時間同期のキャストらと

談笑しながら沖縄行ったら何する?とか

話を膨らませていた。ふと気づくとオーナーの姿はなく「オーナーは?」と聞くと店長が「ああ、昨日から先もう行っとるよ」と聞いて、前乗りってやつかカッコええなさすがやなって思った。 

飛行機も人生で2回目だったから

少し緊張もあったが離陸してからは自身が

若いし普段仕事では飲むし昼まで営業するとか

よくあつたので疲れていたのか秒で寝た、、。

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昼頃、那覇空港に到着。

空港内で皆んなでソーキそばを食べて

僕が店長に「今からどうするんですか?」と聞くと

「ん?今からもう一回乗り継いで○○島や」と

言われ、那覇とか本島で遊ぶんちゃうんや、

てっきり那覇らへんに泊まって昼はビーチ、

夜は女の子の店でも行くんや思ってたから

連れてきてもらっといて何やけど少し残念というか

○○島ってどこやねんってボソボソ呟いてた。

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そっからなんやで二回乗り継いで○○島到着。

そこからはレンタカー2台で移動との事で

どこ泊まるねん、絶対ホテルとかないやんとか

思いつつ窓越しから景色を見つめていた

でも景色もエメラルドグリーンの海もどれも

素晴らしく、さっきまでの自分は忘れて

感動し、ワクワクが止まらなかった。

しばらくすると大きな一軒家の前で車が止まり

ん?でかいけど普通に家やんとか思いつつ見てると

真っ黒に日焼けしたオーナーと同じく日焼けした

若い女性と、沖縄の方にはすいません

いかにも沖縄って感じの濃いめの顔のおじさんと

綺麗なおばさんが迎えてくれた。もう意味がわからんくなって店長に聞くと

どうやらオーナーの母方が沖縄の出身らしく

毎年こうやって来てるらしい。

そこからまたレンタカーで移動して近くの民宿に

キャストは泊まらせてもらう事になった。

荷物を置き、オーナーも車に乗ってビーチに向かった

他に観光客もいない本当にプライベートビーチの様で

初めての沖縄のキャストも何人かいて僕達は

はしゃぎまくった。

夜はその民宿でソーメンチャンプルをお腹いっぱい

食べてその日は泥の様に寝た。

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翌日の昼、店長らに連れられまた違う一軒家に

着いた。これから泡盛を飲んで地元の方と親交を

深めるのだそうだ。

昼から泡盛ロック!?僕はお酒があまり得意では

なかったので夕方までひたすら飲んで吐いては

繰り返し酩酊していた、、。これも付き合いやなって

自分に言い聞かせつつ民宿に戻ると倒れ込んで寝た。

その晩は近くの港で地元の魚、サザエやお造りなど

ご馳走を頂き、そこでも乾杯は泡盛のロックだった。

何で毎回ロックやねん死ぬわって心の中で愚痴り

ながらもご飯は本当に美味しかった。

晩酌が終わると僕は道端に寝そべって空を見上ると

それはそれは綺麗な星空で酒も入り感動しながら

見とれていた。少し酒が冷めると釣りをして

皆んなそれぞれ楽しんでいた。

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そんな旅行?が5日ほど続き地元の漁師さん、

オーナーのお母さんとも仲良くなった。

特に一人の漁師さんが気に入ってくれて僕は

毎日昼から泡盛で乾杯→潰れる→夜起きる→

漁港で晩酌という流れになっていた。

いつものように酒を冷ましながら星空を

見上げていた。さすがに5日もいるので、

お客様にも何人か電話をしておかなければという

気持ちにかられ、僕は携帯を持ち

タバコをふかしつつ、僕はあまり会話を聞かれるのが

恥ずかしいし嫌なところもあったので

少し離れた場所で電話をしようと思い、皆んなが

釣りや飲んでる場所から離れた。

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何人かとお客様と電話をしていた。

最後3人目のお客様(失礼ですがお気に入り、キャリーバッグを貸してかれて小遣いもくれた子)

と少し長めの電話をしていた所

そういえばこの港には何故か三本鳥居が並んでいる

場所がある、前から気になってはいたのたが

そんな神聖な場所で遊ぶ事はもちろんしなく

近づきもしなかった。電話んしながらふらふらと

鳥居の近くまで来てしまっていたらしい。

僕は何故かすごくその鳥居が気になって、

電話をしながら気づいたら歩き出していた。

鳥居は三本並んでいて一本目に近づいた時

沖縄は気候も温暖でなんなら夜でも暑いのに

急に寒気が止まらなくなった。

様子がおかしいと感じた僕は、「ごめん一回電話

切るね、またかける」と言ってその場は切った。

寒気は止まらないのにどうしても鳥居が気になって

二本目に差し掛かった時に僕の足は止まった。

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二本目の鳥居の横柱?のちょうど真ん中部分に

黒い何かが見えた。

僕はまだ酔ってるのか目がおかしくなったのかと

思ったが、その黒い何かがより鮮明に見えてきた。

よく見ると男の生首だけが引っ掛かっているのか

浮いてるのかわからないが、少し話しそうな目?

少し怒っているようにも見えるなんとも言えない

表情で僕のことを見ている、、。

一瞬発狂してパニックになり逃げ出そうと思ったが

不思議と怖さは薄らいでいき、逆に気になるように

なってしまっている自分がいた。

もう少し近寄ろうとしたがこれ以上は進んでは

行けないっと言う自分と言われた様な気もした。

どうすればいいのかわからなくなった僕は

少し離れた場所で店長とオーナーとオーナーのお母さんが酒を飲んでいたのでそこまで走った。

僕の血相を変えた表情に気づいた皆んなが

「どないしたん?そんなハアハア言うて」と

聞いてきたので。と、とりあえず来てください

と言って鳥居の場所まで着いてきてもらった

あれ、見えます?っと聞くとオーナーらは

「いや、なんも、二本目の鳥居の真ん中やろ?」

と何も見えてない気づいてない様子、、。

僕は見た一部始終を話した、そしたら

オーナーとオーナーのお母さんの顔色がこわばって

緊張が走った。そうすると二人は何かボソボソ話している、僕には「ほら、、あん時のアレかな」くらいしか聞き取れなかった。

しばらくするとオーナーのお母さんが車でどこかへ行ってしまった、少し不安そうな僕を見てオーナーが

「まあ大丈夫やろ、強い人連れて来てくれる言うとるし、しかしお前昔からそんなん見えてたんか?」

と聞かれたのでまた別の話で話すが、自分では

そういうの信用もしてないし否定もしないけど、

一度もっと若い時に不思議な事は一度ありました

と言うとオーナーは「そうか、、」だけ言って

僕の肩をポンポンっと叩いてくれた。

しばらくするとお母さんが白っぽい古い着物?

っぽい服を着たかなりお年を召されているお婆さんを連れてきた、かなり鋭い眼光で僕を見ている、、。

後で聞いた話ではその地元ではかなり有名なユタ?

さんだったとの事。

お婆さんは僕をいろんな角度で見て何やらブツブツ唱えているように聞こえてしばらくすると、、

思いっきりフルスイングで粗塩を顔やら首やらに当てられた、少し痛いくらいの。ほんで

「もあ大丈夫だから、あんたは憑かれやすいから

この塩をとりあえずあげるからポケットにでも入れておきなさい」ってさっきまでとは別人の優しい目で僕に塩を渡して握らせてくれた、あったかい手でギュッと握ってくれて僕の不安はかなり安らいだ。

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そのお婆さんがいうにはもしこれからこう言う事が

あんたさんの人生であったなら、心の中で私はあなたの思ってる事は叶えてあげられないから、どうか成仏して下さいって心に強く思うんだよって教えられた

僕は分かりました、一生忘れませんと言ったら

お婆さんはニコっと笑ってお母さんに送られていった

そこから鳥居の方を見ると男の生首は見えなくなっていた、、

後にオーナーとお母さんから聞いた話では昔

若い男性の漁師があの鳥居の近くで事故にあったらしく、モーターボートの下に落ちて首が落ちてしまったと言うのを聞いた、、。

僕が見たのはその男性なのかそれ以外なのかはわからない、、。

そっからが大変、旅行中も帰ってきてからの職場でも

僕は視えるやつだって怖がられてしばらく皆んなと距離が離れたwオーナーだけは笑っていた。

あれから僕はそういうのは一度も見た事ないけど

不思議な体験をしたなと思う。

塩はいつも入れてるわけではないけどたまに炒った

塩を小袋に入れて持ち歩いています。

長文になりましたが僕の経験した不思議な話の一つ

です、見て頂いた方ありがとうございました。

Concrete
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@もえもえ

ありがとうございます!
自分の体験談なので数は少ないですが
また投稿したいと思います。

怖い話で言うのもあれですが励みになりましたw
ありがとうございました!

返信

怖いです!
吹雪さんは初投稿のお方なのに怖いとしか言えなくてごめんなさい・・・
わたしたちのきたいにこたえられるよう頑張ってください!!

返信