wallpaper:5477
俺は彼女と小さなマンションで同居している。だが一か月前、そんな彼女と喧嘩してしまった。その原因は、俺が他の女性と仲良く話しているのをたまたま彼女が見てしまい、浮気だと勘違いしたことだ。しかし、俺は今まで彼女以外の女性を家に招き入れたことなどなかったし、仕事でもあまり女性と関わらないため、何度も無実を主張したが、なかなか納得してくれなかった。そしてついに、「もういいよ!」と言って、彼女は部屋から出ていってしまった。
あれ以来、何度連絡しても、彼女から返事が来ない。もう、俺のこと好きじゃなくなったのかな・・・?そんなことを考えながら、部屋の外をボーッと眺めていると、スマホにメッセージが届いた。
「あのときは、ごめんなさい。二人があまりにも楽しそうだったから、嫉妬して、思ってもいないことをたくさん言っちゃった・・・。本当はK君が大好きだよ。誰よりも愛しているよ。
K君も私のこと、好きでいてくれる?」
よかった。どうやら許してくれたようだ。俺はほっとした気持ちで返信した。
「こっちこそ、勘違いさせちゃってごめんね。俺も付き合う前から君のことが好きだったし、その気持ちは今でも変わってない。これからは君だけを愛し続けるよ。」
しかし、帰ってきたのは彼女ではなく、知らない女だった。
作者Rito-imikowa
主人公の彼女が浮気相手だと思っていたのは、女性の幽霊です。「仲良くしている」=憑いていた、ということです。主人公に届いたメッセージは、その女性の霊からであり、主人公が愛する彼女からではありません。
しかし、主人公はそれに気づかず、メッセージに「これからは君だけを愛し続けるよ。」と言ってしまったため、
女性の幽霊は主人公とこれからも一緒にいることになってしまうのです・・・。