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短編2
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占い師

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 仕事を終え、疲れた体を無理矢理押しながら家に帰っていると、小さな街灯の下に見慣れない格好をした人が椅子に腰かけていた。フードをかぶっていたので、顔はよく見えなかったが、絨毯のような布の上に水晶やタロットカードなどの占いの道具がいくつか置いてあったので、きっと占い師だろうと思い、

声をかけた。

「すいません、占い師ですか?」

「ええ、そうですよ。」

「ちょっと占ってほしいんですけど。」

「何を占いましょうか?」

「最近、あまり楽しいことがなくて、このままで本当にいいのかなって不安なんです。

なので、この先、私がどのような人生を送ったらいいのかを占ってほしいです。」

「わかりました。では、水晶を見てみましょう。」

「・・・どうですか?何か見えましたか?」

「ええ、見えましたよ。あなたには、明るい未来が待っています。」

「本当ですか!」

「ええ。何も難しいことをしなくてよいのです。ただただまっすぐ己の人生を歩みなさい。」

「ありがとうございます!おかげですっきりしました!」

「それはよかったです。あと、これを差し上げます。」

そう言うと、占い師は小さな巾着袋を渡した。

「明るい未来に行きついたら、その中身を開けてください。」

「わかりました。あの、お代は?」

「いりません。さあ、明るい未来へ進みなさい。」

「はい!」

ーー翌日ーー

「次のニュースです。○○市○○町の道路で、会社員の男性が走行中のトラックに轢かれ、死亡しました。トラックの運転手はそのまま逃走しており、警察が行方を追っています。」

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