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中編6
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ホラーリスナー

私が酒場で働いていた時に、お客様から聞いた怖い実話です。恐怖感は物足りないかもしれませんが・・・・・・

壱【ピンポン】

よく来店してくれていた常連グループのお客様の体験・・・

さほど有名でない心霊スポットでの体験談。訪れたメンバーは四人。怖い話にありがちな一家心中の家。

車を停めにくく、道路沿いにポツンとある家。肝試しで訪れる人もいない所、幽霊目撃情報が出始めた頃だったので、その一軒家の外観はキレイだった。

四人が訪れたのは昼間。表玄関は鍵が掛かっていて侵入不可能。裏口の壊された扉から屋敷内へ入った。

室内は日の光だけで充分明るかった。しかしずっと誰も居なかったせいで、家具・床・・・・・・家中すべてにホコリが積もっていた。

室内の探索中に一人がテーブル上の新聞を見付け、つかむ。何年前の新聞だろうか?確認しようと持ち上げた時

「ピンポン」

玄関のインターホンが鳴った。警察の見回り?四人は慌てて家から飛び出した。急ぎ玄関へ向かったが誰もいない。

皆一安心。慌てて出てきた為、テーブル上の新聞を握ったままだった。また警察の見回り?に遭遇しない様に四人は、一軒家から離れた場所でホコリ被った新聞を開いた。

○月Χ日???

今日の日付だった。なぜホコリが?

屋敷の主は死を認識しないまま、生活を続けているのだろうか・・・・・・

弐【理解不能】

【ピンポン】の四人が次に向かった心霊スポットは、廃病院だった。繁華街が近くにあるにも関わらず、取り壊されていない。

かなり有名な心霊スポット。現地に到着したのは夕方だった。

一階玄関は、鍵が掛かっていて侵入不可。四人は壁にある窓の凹凸を利用し、玄関の上のスペース(雨どい?)に登った。

この廃病院に侵入する正規ルートである。二階の割れた窓から入るのだ。

夕方だったので、一人ずつ入る事にした。ジャンケンに負けたトップバッターはA君。A君は意気揚揚と突入した。

A君が侵入して10分程経過した頃、薄暗い院内に人の気配。三人に近づくにつれて明らかになる容姿・・・

A君ではない、中年男性。中年男姓は語る・・・・・・

『また肝試しのヤカラか?お前達の様な奴らが多いせいで、いつも見回りに来ないといけない。全く。早く帰れ!!』

管理人らしい。中年男性は明らかに不機嫌な面持ち、ため息まじりに愚痴。三人の内の一人が言葉を返す・・・

『友達が一人で中に入ってしまったんで、戻って来たらすぐに帰ります。』

中年男性は三人をにらみつけると、院内の闇へと戻って行った・・・・・・

直後に、また薄暗い院内に人の気配。三人に近づくにつれて明らかになる容姿・・・

A君だ。表情は半笑い。突入時の調子に乗った態度に変化はなく・・・・・・

『全然怖くなかったし。てか、どの部屋のドアも開かないし、階段にも防火用の鉄の壁があって進めん。つまらんかった(笑)』

三人の内の一人が『あのおっさんもうざかったやろ?』質問した。A君の返答・・・・・・

『はぁ?びびらせようとしても無駄やし。誰もおらんかったぞ。奥まで一本道やし、隠れるスペースもないぞ。あほか?(笑)』

???

三人が会話した中年男性の管理人は?

人なのか?霊なのか?それは中年男性のみが知る真実。理解不能だが、唯一解ることは「管理人」・・・・・・・・・

参【リープ】

上記登場人物とは異なるお客様の体験・・・

Bさん(主人公)の昔話。Bさんは世間でいう所の「元ヤン」だ。十代は、いつも単車にまたがり深夜徘徊をしていた。

ある夜、仲間と集まりコンビニにたむろしていると、怖い話で盛り上がり心霊スポットへ行く事にしたらしい。

地元で有名な某トンネル・・・一見普通のトンネルらしいのだが、不思議な体験をした人は多数存在する。

Bさんもその内の一人だ。

Bさん達がトンネルに着いたのは深夜二時。ヤンキーの定番「度胸試し」を決行する。ルールは簡単。

単車で五分おきに一台ずつトンネルを走り抜ける。ジャンケンの結果、Bさんは6台中の4番目だった。

1台目、2台目と次々にスタートし、遂に4台目。Bさんはトンネル内へと走りだした。

トンネルの中間に差し掛かった辺りだろうか?急にバイクの走る音は聞こえなくなり・・・

トンネル内の壁から無数の光?人魂?が次々に現れ、バイクの横を並走する。

怖くなったBさんはアクセルを全開にして、前の仲間に追い付こうと・・・

しかし、いっこうに前を走る友人の姿は見えない。更に本来であれば、トンネルを抜けている距離を走ったはず。終わりなきトンネル・・・

どのくらい走り続けたのだろうか?突然大きな破裂音。そして並走する光は消え、トンネル内に響くバイクの走る音。

Bさんがトンネルを抜けると、みんなが不思議そうな顔をしてBさんを見る。

ここでBさんもおかしな事に気付く。自分より後にスタートしたメンバーもゴールしていたからだ。Bさんは、5台目・6台目の友人に尋ねる・・・

『途中、俺とすれ違った?』

二人の返答は『すれ違ってない』と。Bさんは一体どこを走り続けたのだろうか・・・なぜ友人たちは自分より先にゴールしていたのか・・・

【タイムリープ】:時間を飛び越える。

Bさんは現実世界を飛び越え、トンネル内に潜む何かに時の止まった異次元の空間へ案内されたのか・・・

おまけ【異形】

Dさんが教えてくれた、Cさんの過去話。三作品の人とは別人。幽霊・怪奇現象話では御座いません。

Cさんは元暴走族の頭。よく漫画に描かれているような抗争が現実世界にもあるらしい・・・

Cさんがまとめていた暴走族は武闘派で、他の族とはよく抗争していたそうな。一度抗争が始まると、頭のCさんも無傷とはいかない。

一日で終わる事もあれば、数日・数週間に渡り至る所で喧嘩が始まる。

ある時、Cさんの仲間であるEさんが抗争中に腹をナイフで刺され・・・出血がひどく・・・病院に運ばれるも・・・

Cさんは怒りが限界を超えたらしい。後日、敵対グループ内のEさんを刺した相手を特定する為に何人もの人をボコボコにした。

Cさんの執念が実を結び、Eさんを刺した当人を捕まえた。

Cさんは拉致した犯人をつれて人気のない海へ・・・

犯人は全身に殴る、蹴るの暴行を受ける。あまりの苦痛や恐怖から気絶・失禁するも、波打ち際へ連れていかれ強制的に意識を戻される。

今度は顔面を集中的に殴り続ける。殴り続けられた顔面はどのようになるのだろう・・・変化する様子は・・・

初めの内は赤く腫れ、口や鼻周辺は血だらけに・・・

更に殴り続けると、赤く腫れた頬や顎は紫がかった青あざへと変化し・・・

その後も殴り続けると、青あざはより黒みががって、顔の大きさは腫れの限界から1.2倍に・・・

最後には・・・顔面は黒く、鼻の骨は粉々に砕け、腫れた頬は刃物で切られたかの様に皮膚には亀裂。目から血の涙を流し、鼻はペシャンコ。息がまともに出来ないからかヒューヒューと音が鳴り、口はボロボロで閉じる事が困難な状態。【異形】が完成する。

Cさんの仲間が犯人の死を予感し、数人掛かりで無理矢理止めた。救急車を呼び事件は警察へ発覚。

奇跡的に犯人は助かったらしいが・・・Cさんは勿論逮捕され、少年院へ送られた。

Dさんには、犯人をひたすら殴り続けるCさんの表情も【異形】に見えたらしい・・・

最後まで御覧頂きありがとう御座いましたm(__)m暇潰しになれたのであれば幸いです。※私自身の体験談ではありませんので、作中のセリフ等は一部創作になりますが実話です。

幽霊・怪奇現象・人間・・・異なる恐怖を投稿させて頂きましたが、私は何が一番怖いのか?と考え続けています。

アナタにとって、一番の恐怖は・・・・・・

END?

BUT

TO BE CONTINUED……

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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