中編2
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ぬるま湯

皆さんも毎日、風呂に入っていることだろう、

これは、俺の元カノが体験した悲劇である。

……バケツにはホロぬるい湯が張られている。

あたしは、いつもの様に小さな桶で湯をすくい、体を流した…

我が家には風呂桶なんてたいそうなモノは無い、仕事も、ろくすっぽしない父のお陰で、あたしの家は、ひど過ぎるほど、貧乏だ…

…臭いと言われることなんか慣れたもんで…あたしはその言葉を褒め言葉にさえ感じている…でも…

ある日、街の酒場、(今はそんな呼び方しないの?)BAR??…まぁ、あたしの行きつけの店があったのね。そこで、ある男性と知り合ったの。で、いろんな話をしてる時、急に彼がおかしな事を言いだしたの。

「あのさ、京子ちゃんってさ、ちゃんと洗い流せてる?」

あたし…は?って顔で彼を見たの…そしたら彼、こう続けたの

「いや、なんっうの?あの、えぇ…と、霊?違うか…エッと…幽霊?そう!幽霊!!あのね…なんか…五人くらい憑いてんだけど…」

気色悪い…

何でさっきまで、あんなに、いい感じだったのに、そんな事言うかなぁ…つか、洗い流せてる?って。。意味わかん無いんですけど?

急に彼が言った言葉にムッとしていると、店のマスターがこう言い出したの。

「あぁ、京子ちゃん、こいつ…なんか…幽霊とか見えるみたいなんだよ…」

気色悪!

何それ?あたしにそれをどうしろと?その時に急に彼から発せられた言葉がこれ…

「風呂、入ってる?」

カッチーーーーん!!!!!!

何それ!

最低!

信じらんない!

(まぁ…バケツ風呂ですけど?)

「馬鹿にしてんの?あんた!」

「ちげぇよ?いや。マジで!…で…でも、…五人連れってのがさ…」

あーたーしーはー!連ーれーてーる!!つーもーりー!!無いんですけっど!!??

すると、彼が続ける…

「風呂とか入るとさ、流れるのしってる?

これマジなんだよ!排水と一緒に怨念も流れちゃうんだぜ!いや、マジで!」

信じろっての?…はっ!?馬っ鹿みったーい!

完全に馬鹿にした顔で見てんのにさらにつづけるの。

「下水の工事やったことあんだけどさ。。本当っやばかったぁんだわー!!ウヨウヨいんだぜ?地縛霊とか、かなりやべぇのも!いや、マジで!」

だからなに?

「クッソ本当の話、風呂はいれば落ちんだよ、怨霊。」

マジ顔?本気なの?つまり…あたし…憑いてる?

五人だっけ?…分かった今日銭湯行く。。

落ちなくて呪われて死んだらあんたを呪うからね?覚悟してね…

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