関係ない人は読まないで下さい。

長編9
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関係ない人は読まないで下さい。

これは昨晩に思い出してしまった体験談です。

それは今から、10年程前に実際に体験した出来事。

正確には体験したかどうかは、本当のことを言うとよく分からない。

だって、あれ程の体験をして今の今まで忘れていたなんて、どう考えてもおかしい。

急に思い出したのには、ある出来事がキッカケになった。

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それは昨晩、仕事から部屋へ帰って、いつもと同じようにスーパーで買った惣菜を食べて風呂に入り、深夜の一時頃には眠りについた。

しかしこの日は、なかなか寝付くことが出来ず、しばらく目をつぶっているだけの状態が続いていた。

しばらくすると、部屋の中に誰かがいる様な、そんな気配を感じた。

俺は薄目を開けて部屋の様子を確かめた。

すると、枕元にアイツが居た。

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アイツはジッと俺を見つめ続けた。

しばらくするとアイツは俺の耳元で「少し時間をあげるよ」と言い残してスッと消えてしまった。

すると急に頭に激痛が走り、ある出来事を思い出した。

俺はその出来事を思い出してしまい、涙が止まらなくなった。

忘れていればどれ程良かったか。

未だ続く激痛と、自分の身の危険を感じ恐怖のあまり泣く事しか出来なかった。

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「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。許してください」

激痛に耐えながら繰り返し謝り続けた。

そのまま意識が遠退き、気が付けば朝になっていた。

目を覚ました俺は、昨晩の出来事を思い出してまた泣いた。

恐らくあの出来事の記憶を取り戻した事に意味があるのだとしたら、それは俺にとっての死を意味しているのかもしれない。

だから、急いであの時のメンバーに知らせなければならない、そう思った。

ただの夢なら良いんだが、夢でないとしたらあの出来事に関わったメンバーにも恐らく危害が及ぶ可能性がある。

俺と同じようにアイツが出てきて、全てを思い出しているようなら、返事が欲しい。

恐らく、思い出したのは俺だけじゃないはず。

今後の為に話し合っておきたいから、思い出しているなら返事が欲しい。

思い出してないなら、これを読んで思い出して欲しい。

怖話を利用している事も何かの運命だと思う。

この話を読んだ中に当時のメンバーが居るなら、気付いて欲しい。

そして、何か反応を返してくれ。

本当に時間がない。

この話を読んだ関係ない人は、多分巻き込まれる事は無いと思うが、絶対とは言いきれない。

ここから先は当時のメンバーにあの出来事を思い出してもらう事、そして思い出しているメンバーとコンタクトを取る事が目的です。

他の方法で探すことも出来るとは思いますが、今の俺にはここ以外に思いつきませんでした。

ですので読みたくない方は、ここまでにしておいてください。

この話を読んで何かあったとしても俺は一切責任を負いません。

この先は自己責任でお願いいたします。

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一番初めに、【玻豆智】を見てくれ。

あの時のメンバーだったら何か思い出しているだろう。

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これが最後の忠告です。【玻豆智】この字に見覚えがない方は関係ない人達です。関係ない方は自己責任でお願いいたします。

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これから、思い出した俺の記憶を辿って話していく。

当日俺は、車の免許を取得しようと教習所に通っていた。

そこで俺より1つ年下のアイツと出会った。

名前は慎二。

その慎二というのは、とても活発な性格ですぐに誰とでも仲良くなれるような、そんな奴だった。

いつも明るく皆に愛されるそんな慎二の性格に次第に惹かれていった。気がつけば俺もとても仲良くなっていた。

教習所では、いつも慎二の周りには人だかりが出来ていて、慎二は教習所でムードメーカーのような存在になっていた。

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そんな慎二がある日、俺にある計画を持ち掛けてきた。

その内容というのは、車の免許を取得したら心霊スポットへ肝試しに行こうという内容だった。

俺は当初あまり気乗りではなかったが、慎二はそんな俺のことなどお構いなしって感じで、すぐに他のメンバーを集めてしまい、今更行きたくないとは言えない状況になっていた。

そして、俺、慎二、A子とB、B彼女(名前は伏せておく)の5人で肝試しに行くことになった。

それから、俺と慎二、残りのメンバーも車の免許を取得し、慎二は「さぁ計画を実行しよう」と浮き足立っていった。

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そして、肝試し当日。

慎二は現れなかった、、、

慎二が来ないことを疑問に思ったが、何故かその時は、慎二抜きで心霊スポットに行くことになった。

不思議と車内では慎二の話題が、全くといっていい程出てこなかった。

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4人で運転を交代しながら夜道を走らせること3時間余り、ようやく目的地の心霊スポットである廃墟へ辿り着いた。(一応場所は伏せておこうと思う)

山の麓に森で囲まれた一角がある。そこに今回の目的地の廃墟があった。

出発したのが、夜の9時頃だったので到着した時には、時計の針は12時を少し過ぎていた。

森に囲まれていることもあり、辺りは真っ暗で懐中電灯が無ければ1メートル先も見えない状況だった。

しばらく、道なりに歩くと古ぼけた洋館が目に入った。

古ぼけた洋館は、廃墟になってかなりの年月が経過しているのか外壁はボロボロ。窓という窓は全て割れていてた。

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入口の扉は大きく口を開いていて、風がないのに何故かギシギシと音をたて揺れていた。

「あそこだ、、、」

Bは既に半泣き状態だった。

いや、俺や他の奴等も洋館を目にした途端に半べそ状態だった。

めちゃくちゃ怖かった筈なのに俺を含め誰一人として、引き返そうなんて言い出さなかった。

いや、言い出せなかったのだ。

この時俺達は、よく分からない不思議な力が働いていて、俺達は先へ行かなければならない、そんな義務感のような支配感の中にいた。

逃げ出したい自分の想いとは裏腹、廃墟の中に行かなければという思いが支配する。

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もう、誰一人として楽しんでなどいない。

むしろ、絶望と恐怖に耐えながら後に引けない、そんな思いだったと思う。

先へ進まなければという思いに支配されていた俺達は、一歩また一歩と廃墟の中へ足を踏み入れた。

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洋館の中は壁もボロボロに朽ちていて、床は穴だらけ、目の前には二階へ続く螺旋階段があった。

初めて来た筈なのに、どこか見覚えがあった。というより頭の中では館の間取りが手に取るようにわかる。

昔、ここに住んでいたことがある。そんな感覚だったと思う。

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左の扉に客間があり、右の扉には応接室。

目の前の螺旋階段を登った先には、長い廊下と廊下を挟んで左右対称にズラリと並んだ部屋。

廊下の一番奥の左右の扉には何故か二つの食堂、右側の食堂の更に奥には、また階段があって、三階へ上がると他から隔離された部屋がある。

こんな感じで、俺達は中の様子を既に知っていた。

そして、俺達はその隔離された部屋がある三階へ行かなければならない。何故かそう思っている。

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俺、A子、B彼女、Bの順番で、螺旋階段を登り、目の前に長い廊下が現れた。

廊下の先は懐中電灯で照らしても、奥は真っ暗で先が見えない。

ここを進むのかと思うと、洒落にならない。

しかし、俺達は前に進むことしかできない。

一つ目の扉を過ぎた辺りで、バンッと扉の締まる音がした。

振り返ると一番後ろを歩いていたBがいない。

しかし、俺達は歩みを止められない。

B彼女は次は自分だと、わんわんと泣き叫び、俺もA子も頭がおかしくなりそうだった。

二つ目、三つ目と扉を過ぎ四つ目の扉が視界に入った。

すると、四つ目の扉が少し開いた。

俺がそのまま通り過ぎた瞬間、中から真っ白な腕が伸びたのが一瞬見えた。

次の瞬間、泣き叫ぶB彼女の声が無くなった。

後ろを振り向き確認するとA子だけになっていた。

それでも俺とA子は前に進む。

俺もA子も顔をグチャグチャにして泣いた。

そして一番奥の右側の食堂に着いた。テーブルの上に何やら紙が一枚置いてある。

そこには、【玻豆智】と書かれていた。

A子にその紙を見せようと振り返ると、いつの間にかA子も居なくなっていた。

俺は皆の名前を必死に叫んだ。

このあたりで記憶が一旦途切れる。

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何故か、どうしても思い出せない。

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ここからは、三階の隔離された部屋の前まで来た時の記憶から始まる。

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何故か全員が揃っていて、その時は俺を含め全員が【玻豆智】と書かれた紙を手にしていた。

そして目の前の扉にも【玻豆智】と書かれた紙が貼られていた。

【玻豆智】の意味は分からなかったが、俺達は中に入らなければならない。

中に入ると部屋の中央に向かい合わせになる様な形で椅子が4つ置いてあった。

その椅子に座ったら駄目だと分っているが、どうしようもない。座るしかないのだ。

すると、俺達の目の前に慎二が現れた。

そして、俺達一人一人の顔をまじまじと見つめ始めた。

急に口の中に異物が混入してきた。

何かと思えば、俺達は持っていた紙をバリバリと音を立てながら食べ始めている。

こんな物食べたくないが、身体がいう事を効かない。

泣きながら、ひたすら食べた。

そんな俺達の様子を見ながら慎二は笑っている。

俺達に何が起きているのか、そして、慎二に何が起きたのか、なぜ慎二がここにいるのか、この後に俺達に何が起きるのか。頭の中でグルグルと思考が駆け巡る。

なんとか全てを食べ終わると、急に慎二の表情が無くなった。

その何もない表情は冷たく、凍りついたような無表情ともいえない顔だった。

「・・・ロっ・イ見・ろ・そし・・一緒・・・クレ・ッ」

慎二がそう言った途端に、俺達の思考が停止した。

気が付くと車の中に俺達はいた。

やっと身体の自由を取り戻した俺達は、廃墟からとにかく離れなければと,車を急いで走らせ急いで廃墟から逃げ出した。

それ以来、慎二の事を思い出すことも、俺達が会うこともなかった。

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ここまでが俺の思い出した過去だ。

もう目的が達成出来たのでお話します。

本当はあの日、肝試しに慎二は来なかったんじゃないんです。

来れなかったんですよ。

だってあの時、既に慎二は死んでいたんですから。

車の運転中、事故ちゃって壁に激突したんですよ。

即死だったみたいです。

俺達が廃墟に行ったのは、慎二が呼んでたんだと思います。

あんなに楽しみにしていたのに死んじゃったんだから、無理もないですよね。

あと、枕元に慎二が現れたのは本当ですよ。

「少し時間をあげるよ」ってのも本当。

ただあの時のメンバーを探していたのは

嘘。

あの時のメンバーは、もう誰もいないから。

実は、食堂でA子とはぐれてた後は俺一人で部屋まで行ったんです。

本題はここからなんです。それはここまで読んでくれた貴方に関することです。

あの部屋で俺は、慎二とある約束をしました。

その約束とは、慎二と一緒にいてくれる人を集めること。

勘のいい貴方ならもうお気付きでしょう?

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【玻豆智】何度か見ましたよね?

そうです。

この文字を6回見ることで貴方は慎二に選ばれたんです。

でもまだ絶望するのは早いですよ。

重要なのは自分の意思であの文字を見たかどうか。

そこに自分の意志がなければ効力がないのだ。

慎二から少しだけ時間をもらった俺は、必死に考えた。

ただ、あの文字を見せるだけでは効力がない。

何故ならそこに自分の意志が無いからだ。

その上、この短時間で6度も同じ文字を意識的に見せるなんて不可能に近い。

どうして俺がここを選んだか分かりますか?

ここには、自らの意思で読み進んで行く人しかいないんですよ。

先程も言ったが、助かる可能性はある。意識的に見ていなければ助かるだろう。

貴方は、意識的にあの文字を見ましたか?

見てるでしょうね、ここまで読み進んできた貴方なら。

だって貴方はホラーが好きですから。

貴方は意識的にあの文字を6回見ましたね?

それなら、もうダメですね。貴方は助かりません。

後悔先に立たずです。諦めてください。

今夜、慎二がそちらへお邪魔します。残りの時間を大事に生きてくださいね。

それでは。

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shake

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だから読むなっつただろうが!!!!!

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この話はフィクションです。

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ぷーさん怖がらせてしまってごめんなさい(T^T)

今夜は息子さんと眠って下さいね。(^-^)

ダメですね!この手の話は信じてしまいます!

爆レンジさん。今夜、慎二がお邪魔しますが宜しくお願いしますね(笑)

怖いながらも見てしまいました!

寝るのが怖かったです!

呪いの納豆さんコメントありがとうございます。

おかしいですね、ちゃんと6回載せてますよ?
最後の1回含めると全部で7回です。

ま、まあ大丈夫でしょう…たぶん。

あれ?

俺には5回しか見えなかったのですが…?(汗