中編3
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トモダチ

以前、ある心霊スポットに行った時のお話。

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その場所は北海道Ⅰ市の国道沿いに建つ一軒家。

「子供の幽霊が窓から覗いていた」「女性の幽霊が手招きしている」とか

様々な目撃情報のある地元では有名な心霊スポットでした。

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その日は暑い日だった。

大学が夏休みに入り、当時バイトをしながら一人暮らしの俺は

当然、金もなく、なんせバイトも休み。究極に暇な一日を迎えていた。

「あー・・・ゲーム飽きた・・・誰か俺を連れ去って・・・」なんて思っていた矢先

sound:32

『着信:タケ』

俺「はい、もしもし?」

タ『もしー?起きてた?暇なら遊ばない?』

俺「いーけど。俺、金ないよ?」

タ『俺も(笑)暇だし、ドライブでもするべ!迎えに行くわ』

俺「了解。準備しとくわ~したらね」 ピッ

俺と同じ暇人が居てくれたお陰で暇が潰れそうだ。

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数分後、タケと合流し車内でどこいくか雑談していた。

タ『どーせ暇だし、もう22時過ぎだろ?心スポとか行ってみる?』

俺「あーイイネ。くそ暑いし。前に言ってたⅠ市のやつ行くか」

こんな感じで暇な時は心霊スポットに2人で行くことがよくあった。

俺たちの周りの友人には、心霊スポットが好きなヤツも多かった。

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車を走らせ30分、噂の一軒家が見えてきた。

さすがに国道沿いに路駐はマズイと思って

一軒家のある道とは反対車線の空き地(土場みたいな所)に

車を停め、国道を横断して一軒家まで歩いた。

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見るからに薄暗い所にポツリと建つ家。

玄関までのおだやかな坂も不気味に感じた。

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恐る恐る、懐中電灯を握り家の中に入る。

玄関の扉は鍵はかかっておらず、すんなり入れた。

中は妙な静けさに包まれていて意外と生活感があった。

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しかし、どこの部屋を見て回っても特に何もなく

幽霊どころか、虫1匹にすら出会わなかった。

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タ『あーはずれか。帰ろ?』

俺「そうだな・・・帰ろう」

帰ろうと坂を降っていたら

前方から人が歩いてきた。

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俺「あれ?もしかしてコウジ?」

コ『おう!お前たちこんな所で何してんだよ?(笑)』

俺「噂の一軒家見に来たんだよ~(笑)」

コ『そーなの?俺も暇で今、来たとこだったのよ!どうだった?』

俺「はずれはずれ!生活感ありすぎて怖くすらなかったよ(笑)なぁタケ?」

タ『・・・まぁ見てからのお楽しみってことで。疲れたし早く帰ろうぜ』

俺「(タケの奴、つれねえな)なぁコウジ、俺らもついて行ってやろうか?(笑)」

コ『まじ?暇だし一緒に行こうぜ!』

タ「悪い・・・疲れたから俺らは帰るわ。もう一回見ちゃったし。行くぞ」

俺『悪いなコウジ・・・またな!』

明らかにノリの悪いタケにイライラしながらも

俺らはコウジと別れ車へと戻った。

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俺『お前さ、態度悪すぎ。コウジ可哀想じゃん』

タ「だってよ・・・」

俺『友達なら普通、あそこは一緒に第二回戦!ってとこだろうよ』

タ「だからさ・・・」

俺『言い訳は要らねえよ。怖かったんだろ?俺一人でコウジのとこ行ってくる。怖いなら車で待っとけ!』

どうせタケはビビってるんだろ。なんて考えながら

俺は車から降りてもう一度一軒家へと向い国道を横断しようと

shake

≪≪危ない!!!≫≫

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勢いよく後方に腕を引っ張られた。

ビュンと物凄い音と風圧を鼻の先に感じた。

目の前を大型トラックが突然現れたかの如く通り過ぎて行った。

俺「見えてなかった・・・?ビビった・・・」

その場にへたり込んだ。

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タ「馬鹿かお前!?今、死ぬところだったぞ!!」

俺『だって、トラックなんて・・・』

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タ「お前がフラフラしてたからおかしいと思って見てたらこれだもんな。」

俺『・・・』

タ「さっきからずっと言いたかったことあるんだけどさ」

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『コウジって誰?』

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俺「誰ってお前・・・・・・・」

あれ?

shake

≪あいつはダレ?≫

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タ『俺たちの友達にコウジなんて居ないだろ』

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急に怖くなった俺は恐る恐る一軒家の方へ振り返る。

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無表情の“コウジ”がじっと俺を見つめていた。

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天狗風サマ
コメントありがとうございます。
お褒めの言葉・・・嬉しいです^^

良い感じの予想の裏切り方。