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邪眼持ちの家に生まれた僕は生まれた時からその力が覚醒していたらしい。
僕の力は、視線で相手の動きを封じる力。僕がそれを願ってにらめば、相手は動けなくなった。
しかし、幼い頃、僕はその力をコントロール出来ず、同じ集落の子どもに使ってしまった。当然僕の力のことは集落の子どもたちみんなに知れ渡って、僕はいじめられるようになった。集落の決まりでは邪眼持ちの者とは関わってはいけないことになっているが、子どもはそんなことはおかまいなしだ。
いじめられていた僕をいつも守ってくれたのが、姉さんだった。僕がいじめられていたら、いつだってとんできて、いじめっ子を追い払ってくれた。
僕はそんな姉さんが大好きだった。だから、集落を出た時これからは僕が姉さんを守らなきゃと思った。これからは姉さんの味方は僕しかいないから、僕が強くなって姉さんを守らなきゃ。そう思った。
集落を出て一年がたった頃、姉さんがいい知らせがあると言って家に帰ってきた。姉さんはある男に出会った、その男を利用すれば僕たち邪眼持ちでも普通に暮らせる世界を実現できるらしい。
当然僕は姉さんとともにその男の組織に入ることを決めた。
そして今は姉さんが組織のリーダーとなり、革命を起こそうとしている。
「大丈夫だよ。姉さんは僕が必ず守ってみせるから。」
作者白真 玲珠
失敗作 完全版第3章です。
話は全部できているので、とりあえず投稿してしまいます。連投になってしまうかもしれませんが、ご了承ください。
第1章→http://kowabana.jp/stories/28057?copy
第2章→http://kowabana.jp/stories/28058?copy