初投稿の為、誤字•駄文が
ございます、ご了承下さい。
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私が中学三年生の時に体験した
心霊体験です。
夏休み、母の実家のある
I県に家族で向かいました。
母の実家は山中に有り、古い
木造の住宅です。
この家でも実は不気味な体験を
してますが、それはまた後で。
四泊の予定の中、親戚数人が
集まり、庭でバーベキューや
花火などしてとても楽しく
過ごしました。
しかし、田舎だけあってゲーム
世代の私は3日目位から飽きつつ
ありました。
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そして叔父さんに、ドライブに
連れて行って貰えるか頼みました。
意外と快く引き受けてくれ、翌日の
昼過ぎに海に連れて行って貰う事に
成りました。
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翌日、弟と共に叔父さんのスカイ
ラ○ンに乗り込み、三人で海に
向かいました。
正直、叔父さんは若く車好きも
あってか、運転が荒く軽いトラウマ
に成りました。が、何とか一時間と
少しかかって海につきました。
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海無し県に住んでる私達兄弟は、興奮
しながら暫く浜辺で遊びました。
叔父さんが釣り道具も持ってきて
おり、釣りも出来て良い思い出に
なりました。
しかし、そう思えたのは
この時まででした。
16時頃、タバコの火を消しながら叔父さんが、
帰るから車に乗れと
言いました。
とりあえず言われた通り
車に乗り海を後にしました。
しかし、夏ということもあり辺りは
まだ明るかったので、少し早い
気がすると思い叔父さんに声を
かけました。
すると叔父さんは
「遠回りして帰るから良いんだよ」
と、言って来た道とは別の道に車を
走らせました。
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港町を抜けて、深い山中を縫うように
車は走ります。
私は最初、叔父さんが運転を楽しみたい
為に、わざわざ山中を走っているのかと
思いました。
しかし時々、叔父さんが
「こっちだった筈」
と、呟いていたので
目的地が有るのだと思い
聞いてみました。
叔父さんは笑うばかりで
中々答えてくれませんでしたが、
ようやく口を開き
「夏だしな。心霊スポットに向かってんだよ」
そう、答えました。
同時に目の前に大きな橋が
見えてきました。
shake
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私は今でも霊感なるものがあると
思っていませんが
その橋を見た時、何か異様な空気
を車内で感じました。
車は橋の中間辺りで停車し
叔父さんが車を降りました。
続けて弟が降り、嫌がる私も
弟に挑発され渋々降りました。
気付くと、辺りは日が暮れ始めて
おり、橋は余計に不気味な雰囲気に
包まれていました。
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叔父さん曰わく、ここは自殺の
名所らしく、地元じゃ有名な
心霊スポットらしいです。
確かに、橋の下を覗いてみると
とてつもない高さで車通りも
少ないので、なるほどと
思いました。
そして叔父さんは私にカメラを
渡し、写真を撮る様に言ってきました。
弟も叔父さんペースで、2人並んで
ピースをしています。
私は、
「これで、本当に何か写ったらどうするんだ」
と思いつつカメラを構え
レンズを覗きました。
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1枚目を撮り、2枚目を撮ろうとした
時、2人の背後に。
正確には
橋の向こうに白い”何か”が見え
固まりました。
shake
普通は白い布やゴミだと考えると
思いますが、それは直感的に
違うと思いました。
何か、見てはいけない、いや
見えてはいけないモノだと
感じ、目を逸らそうとしますが
体が動きませんでした。
タッタッタッタ
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叔父さんが私に駆け寄ってきました。
それに気づいた時、体が動きました。
「何か、見えたんかー?」
弟がこっちに向かって言いました。
叔父さんは少し笑いながら
「急に真顔になるから、写ったんかと思ったよ。どうした?」
と聞いてきます。
橋の向こうには、先ほどの白い”何か”はいませんでした。
その時は強引に見間違いだと考え
「何でもないですよ。お腹減っちゃって」
そう言って誤魔化し、帰ろうと
急かしました。
この場から早く去りたいという
気持ちでいっぱいでした。
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再び車は走り出しました。
いつの間にか、雲が出てきて
暗くなった道をヘッドライトが
照らします。
私は車内に流れる洋楽に必死に
耳を傾けていました。
背中なのか、それとも車の後ろなのか
何か嫌な気配がしていたからです。
そんな私を無視するように
車は2つ目の心霊スポットに
向かっていました。
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ヘッドライトの照らす先に
それはありました。
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薄黒く汚れた灰色の大きなトンネル。
周りの木々と一体化して
洞窟の様にも見えます。
トンネルの中は、オレンジ色の
明かりが点々と間隔をあけて
内部を照らしていましたが、
それがより一層不気味な空気を
作り出していました。
叔父さんが何か言おうとしたので、
すかさず
「降りないよ、早く帰ろうよ!」
と必死に訴えました。
あまりに必死な顔をしたんだと思います。
叔父さんと弟は少し引いていました。
「じゃあ、ゆっくり走るわ」
叔父さんはそう言って車をトンネルに
進めました。
悪魔か!
心の中で叫びつつ
何も無いことを祈りました。
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「ここも雰囲気だけだったな」
「そうですね」
そんなやりとりが聞こえ
トンネルを出た事に気づきました。
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何を思ったか、私は
ルームミラーを見ました。
トンネルが口を開けて遠ざかっていきます。
shake
「…!」
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オレンジ色の光を受けながら
さっきの白い”何か”がいました。
女でした。
白いものは
大きなつばの帽子とワンピースの
様な服でした。
今思うと遠くて見えない筈なんですが
裸足だということが分かりました。
まるで目の前にいるかのように
何故か服装などが分かりましたが
顔だけが帽子に隠れていました。
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ルームミラーからトンネルが
消え女が見えなくなった瞬間、
私は意識が遠く成りました。
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気付いたら、母の実家について
いました。
直ぐにさっきの光景が頭に浮かび、
夢だと思いました。
しかし、叔父さんと弟の心霊スポットの会話に打ち消されました。
私は準備された晩飯を食べ、風呂に
入り直ぐに2階に向かい布団に潜りました。
母と妹は2つ向こうの布団で
寝息をたてています。
1階では叔父さんと弟がテレビを
見ているのか声が聞こえました。
「明日になれば帰れる」
それだけを考え、布団の中で
早く寝ようと努力をします。
しかし、何故か寝付けない。
自分の心臓の鼓動が異常に
大きく聞こえ、2階で1人だけ
起きてることに不安を感じ始めました。
1階で雑談に混ぜて貰おう
私は目の前の障子の戸を開けて廊下に
出ました。
廊下はガラス窓と障子戸で挟まれた
形になっており、ガラス戸には
カーテンなどされていません。
ガラス戸は風を入れる為、開いており
目の前には田んぼが広がっています。
田舎で家1つ1つとの距離も遠く
山と田んぼしかなく、夜は
とても静かです。田んぼを挟んで
数百メートル先にある自販機で
誰かが飲み物を買えば
”ガコン”という飲み物が取り出し口
に落ちる音さえ聞こえる程です。
そして私は聞いてしまいました。
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「キャハハハハハハハ」
女の人が大口開けて笑うような、
そんな笑い声。
私は恐る恐る声のする方を向きました。
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shake
あの白い女です。
女が大きな口を開けて笑っています。
しかも、こっちに向かい大きく手を横に振りながら。
その異様な光景は今も忘れません。
ついてきていた
怖くなり、私は泣きました。
胸が急に痛くなり
嗚咽が止まらなくなります。
涙目で目の前が歪みますが、それでも
女は甲高い声で笑いながら手を降っています。
距離が遠いのに真っ黒な目で
赤い唇であることが分かりました。
そして私は女が近づいている事に
気づきました。
さっきまで田んぼの向こうに
いたはずが、いつの間にか
田んぼの畦道に居たからです。
冷や汗も涙も止まりません。
叫びたいのに声も出ません。
足が震え始めました。
女は遂に両手を振りながら畦道を
走ってきました。
恐怖からだったのか分かりませんが
私は女につられ笑い始めました。
「あはっ、あはははっははは!」
口を大きく開けて。
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気が付くと朝になっていました。
私は頭を起こそうとすると
驚いたことに、私の布団の周りに
母と祖母と妹、そして叔父さんと弟が
いました。
皆、私が気がついたと同時に
「大丈夫か!?」
「記憶はあるか!」
凄い剣幕で聞いてきました。
少し落ち着いてから
皆の話を聞きました。
先ず寝ていた母と妹が
急に笑い声が聞こえたらしく
起きると、私が両手を大きく振り
外の田んぼを見つめ
泣きながら笑い声を
上げていたそうです。
そして、1階にいた祖母や叔父さん、
弟が2階に上がってきてその異様な光景に
思わず寒気がしたそうです。
そして私は
「ごめんなさい!ごめんなさい!」
そう言って、ガラス戸を飛び越えようと
したらしく母や叔父さんが慌てて
取り押さえ、廊下に引きずり
入れると
そのまま気絶したそうです。
その異様さから、悪夢などではなくて
気が狂ったと皆思ったらしく
朝まで交代で私を見張ったとの
事です。
その後、無事家に戻り普通の生活を
送っています。
数年経った今でも、叔父さんと話す
機会があると
「あん時、心霊スポットに連れて行って悪かったな」
そう謝ってくれます。
あの女が何なのか今でも分かりませんが
二度とあの心霊スポットには行きません。
長文&駄文で失礼しました。
追記:橋の上で撮った写真は叔父さんが
現像したらしいですが、見せてもらってません(見たいとも思いません
作者朽屋