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中編3
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白い道

最近、変な夢を見た。

怖話にも、「猿夢」や「バリバリ」という恐ろしい死に直結しそうな話がある。

俺が見たのは確かに夢だし、そういった有名な話と比べたら怖さは無い。

しかし、ここに投稿したのには訳がある。

その夢から覚めたのは、まだ日も明けない深夜だった。だが俺は、目覚めたと同時に机の上のペンとルーズリーフを取り、夢の内容を一から最後まで細かく書いた。

朝目覚めると、目の前にビッシリ書いた夢の内容があった。

夢から覚めた夢では無かった。

ただ、字が明らかに俺の字では無いし、最後の行に書いた覚えの無い言葉が綴られていた。

とりあえず、あくまでも夢という事をアタマに入れて、夢の内容のメモ通りに書いていこう。

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目の前に真っ直ぐ白い道がある。

俺は立っていた、その白い道に。

真っ暗な闇の空間。ただ、白い道だけが真っ直ぐ遠くまで伸びている。

歩かないといけない。

頭に響く声。子供の高い声。楽しそうな声。

あるこう!あるこう!

きゃははは、という声が頭に響く。

その声を掻き消すかのように、背後からクラクションが聞こえた。

振り返る。

いない。何もいない。何もない。何も聞こえない。

乗りなよ。さあ、乗りなよ。早く行こうよ。

隣に、黒い高級車が停まっていた。黒い空間なのに、白い道のせいか高級車はハッキリ見える。

ドアをあけて中に乗り込むと、助手席に体にツタを巻いた人がいた。

体中、緑に覆われていて男か女か分からない。

さあ、いこう…

話す度に、口から赤い実を落とす。小さな赤い実がポロポロ落ちて、その人の足元は真っ赤に染まる。裸足の足は赤く染まる。

アクセルを踏もうとすると、ドアの窓やフロントガラスに子供の手形がつく。

バン!バンバンバンバン、バン、バン!

開けて!入れて!

私も、いれて!僕もいれて!順番?いれて!じゃんけんで決めよう!たすけて!しね!いれて!みんな、いれて!あくま!しね!ゆかもいれて!

私も、僕も!

怖くなりアクセルを踏み込む。車体が大きく揺れて、轢いたと気づく。何を轢いた?何もいなかった。声だけだった。

ひゃあ、ひゃあひゃあ!ひゃっひゃ!

隣の緑の人が、手を叩きながら笑った。口から大量に赤い実が出る。胸から下赤く染まる。

僕も笑う。笑うと、白い糸が口から沢山出る。

慌てて拾って、口に戻す。

闇の中に、白い建物が見えた。

塔がみえた。柵がみえる。牛もいて、犬もいた。

少しずつ建物増える。

煙が見える。

(気がつくと)、白い石を敷き詰めた道に立っている。隣の黒い高級車のドアは空いていて、助手席を見る。

黒いザクロが置いてあり、緑の人はいない。

周りを見渡すと、温泉街だ。

シロクロの世界なんだ。でも、赤や黒や緑もあるのに。

悩む私。

目の前の人だかりにはいる。

みんな、笑っている。白いニンゲン、笑う。

大人も子供も。

人だかりの先に死体。子供、幼児。

へそから下、下半身が無い。

右手を見ると黒いザクロが。そのまま口に入れて食べる。

あああああ!ああああああああっ!

幼児が、叫んで起き上がる。

人だかりが、私を見る。顔は怒っている。しわくちゃな顔で、キツネみたいな顔で怒っている。

みんなが、私を崖にもっていく。

崖から落とされる

飛び落ちる感覚を、体いっぱいに感じる。

地面に当たる直前で、落とされた瞬間に戻る。

繰り返される。感覚を、何回も味わう。

そして、地面に落ちた。

地面から、ツタが伸びて体を覆う。

赤い実は、ザクロなんだろうな。

そう、思う。

遥か、崖の上で煙が舞う。

あああああ!

テレビの砂あらしのような叫び声をあげながら、崖から沢山の頭が出て叫ぶ。

みんな、おこってる。

ごめんなさい。ごめんなさい、ごめんなさい。

煙が笑っている。子供の高い声で。

篠原まゆみちゃんを迎えにいかなきゃ

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ここまでが、夢です。

ただ、最後の 篠原まゆみちゃんを迎えにいかなきゃ っていうのを書いた覚えがない。

あまりにも内容がハッキリしていて、慌てて夢の内容を書く自分も思い出せるのに、どこかに違和感を感じる夢だった。

ただ、所詮は夢だ。

駄文であった事を、謝罪する。

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