満員電車に乗っていたら、隣にいた女性がチラチラと迷惑そうに後ろを振り返っている。
もしかして痴漢か?
俺は咄嗟の機転を利かせ、携帯で彼女にメールを送った。
「痴漢ですか?もしそうなら2回頷いて下さい」
彼女はメールを読むと2回頷いた。やはり痴漢か。
俺は彼女の後ろに立っていた男を捕まえ、問い詰めた。するとそいつ、あっさり罪を自白しやがった。
綺麗な女性だったから、つい…だそうだ。呆れたものだ。
痴漢男を駅員に受け渡していたら、さっきの女性がニコニコしながら近付き、言った。
「先程は、見ず知らずの私のためにありがとうございました。助かりました」
人から感謝されるっていいなぁ。
いいことしたから気分も爽快だ。
作者まめのすけ。