北海道の話しなんだけども、営林署管轄の道路の建設だてって言うのかな?
俺がまだ、だんぺいさんをやってたときに某ところに道路を作るってときに砂利道がずっとあったんだけど、それをもうアスファルトにしなくちゃいけないと言うことで俺たちがいくことになったんです。
でね、
そこに事務所があるんだけどプレハブで作られている二階建ての縦に長い建物なんだけど、
俺よく話しするんだけど今使っちゃいけない言葉「飯場」があるんだけど、
その飯場のいちばん手前の一階の一角が事務所になってるんだ。
そこにたまたま用事があってある現場監督にどうしてもその日打ち合わせをしなくちゃいけないわけよ。
それで、打ち合わせしようとして事務所に行ったみたんだ。
時間的には、夏だったから7時ぐらいでまだ薄暗かったんだよね。
で、行ったら誰もいなかったんだ。
電気がついてなくて真っ暗で、
「誰もいねぇーなー」なんて思って「どうしようかなー、待とうかなー」っておもったら、
冷蔵庫がおいてあるんだけどね、勝手にドアを開けてジュースをのんでたんだよね。
それで飲んでたら「カタ、カタ」って音がして奥の方にね、なんて言うのかな〜パーテーションって言うのかな?
しきりがあるんだけど、そこの奥で「カサ、カサ、カサ、カサ」って音して、
「あ、人がいるんじゃ〜ん」て思って、
「誰かいます?」て声かけたんだ。
それに返事がないんだよね。
で、「何だったんだろ?あ、まさか熊じゃいよな⁈」
そう思ったんだけど、
別に荒れてる様子もなかったからと思ってたら、パーテーションのところから「ヒュッ」と何かがでてきたんだよ。
それがね、夕日があって、それのせいで逆光になってて見えないんだよ。
でも、明らかに髪の毛があって人の頭が斜めにパーテーションから「ニュウ」てでてきたの。
「びっくりした」て思って、「あー誰かいたんですね」て言ったわけ。
そして、斜めになっている首が下に「スー」と下に落ちて、そうだな〜40センチぐらいかな、下に落ちてきたんだ。
すると下に落ちた首が今度は上に戻ったんだ。
で、俺ね何歩か近ずいたんだ。
その人の顔が見えたんだけど、思いっきりね、目がさ全部真っ黒じゃなくて普通に人間の目みたいでさ、
でもそのときの目が小さかったと思うんだ。
俺「何だろこの人、なんで嫌な顔して俺を見てるんだろ」て思って、
眉間にシワを寄せてね、
すごい険しい顔で睨みつけるような顔で見てるから、
俺「まだ監督さんこないんですかね?」
て言ったら返事がないわけ。
そのまんま小刻みに5センチくらいの幅で上行ったり、下に行ったりしてるんだ。
それをしばらく見ていたら、パーテーションから前にでてきたんだ。
しかも、顔だけじゃなくて、身体も一緒にでてきたわけ。
服装は柄が入ったような感じで、女の人が割烹着をきてるんだよ。
女の人って言っても、40代のおばさんかな?
顔が痩せてて頬骨がちょっと出ていたんだよね。
すごく気持ち悪かったのが、首を斜めにしたまんま左側に肩を上げてるんだよ。
そうすると、耳に肩がつくと思んだけど、その状態でこっちに「コツ、コツ、コツ、コツ、」と小刻みに歩いて来るんだよ。
俺に近ずいてきて、なんか「ブツ、ブツ、ブツ、ブツ、ブツ、・・・」
てなにいってるのかわからないんだけど、
小さい声で言って来るんだ。
それで、2メートルきたところでその人の目が左右に「かーっ」てひらいたんだよ。
俺は純情じゃないほど感じて
「うわー‼」て言って、そっからにげだしたんだよ。
階段ってのは板でできていて、そこを歩くだけで「バタンッ、バタンッ、 バタンッ」て音がするわけ。
俺が階段を「バタ!、バタ!、バタ!、バタ!」て勢いよく下ると、
後ろから「バタ!、バタ!、バタ!」って降りて来るのがわかったんだよね。
外には俺の仲間かまがいてさ、タバコを吸ってたんだよ。
仲間「どうしたんすか?」て言ってきたから、
俺「いや、後ろに・・・」て言って振り返るともういなかったんだよね。
あれはすごく怖かった。
作者オムオム