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短編2
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マジックショー

今日は、土曜日。

Oは今日を楽しみにしていた。

何故なら、今人気のマジックショーが見れるから。

列はどこまでも続いているようなとても長い列だった。

Oはどうしても見たくて、並ぶことにした。

並んでから1時間ほど経った...。

やっと、Oも入れる!!!

そして、ステージの前に人気マジシャン、「マジカ〜ル」が出てきた。

Oはマジカ〜ルのマジックをテレビで見たこともあったが、今日はマジックショーに来たお客さんだけに見せる特別なマジックがあると聞いて来た。

そしていよいよ、ショーが始まる。

「初めまして!!!マジカ〜ルです!今日はマジックショーに来てくれて有難う御座います。それでは、さっそくマジックを始めたいと思います。」

最初のマジックはテレビで見たことがあった。

でも、間近でみるのは初めて。

Oは興味津々で、目を離すことなくずっと見ていた。

そして、いくつかのマジックが終わり、いよいよ最後のマジックが始まる。

「最後のマジックはこの小さなダンボールの中に誰かに入ってもらいます。そして、私がダンボールのフタを閉じ、ダンボールを叩きます。すると…中に入っていたはずの人が消えてしまいます!誰かダンボールに入ってくれる方はいますか?」

Oはどんな仕掛けなのか気になって、手をあげた。

「うーんと…それじゃあ、そこの男の子!!お願いね〜」

Oは数十人の中から選ばれた。

(やった〜!!!どんな仕掛けなのか見てやるぞ。)

「それじゃあダンボールの中に入ってね。」

「は〜い」

わくわくしながらダンボールの中に入りました。

「それじゃあ、ダンボールのフタを閉じるよ〜。」

フタが閉まると、辺りは真っ暗になった。

(うわ〜…暗いな〜)

「それじゃあ、フタを開けます!!」

「わ〜〜〜〜!!!」

お客さんはびっくりしていた。

Oが入っている場所はまだ真っ暗なまま。

(な〜んだ。消えたわけじゃないんだ。)

「それでは、マジックショーを終わりにします。有難う御座いました。」

(え!?終わっちゃったの!?出たいよ〜)

そう考えていると、どこからか声が聞こえた。

「君は、もうおうちへ帰れないよ。」

それは、マジカ〜ルの声だった。

それからOは皆の前に現れることはなかった。

そうして、マジカ〜ルがそのマジックをする度、入場者の誰かが居なくなるという噂は広まっていった。

Concrete
コメント怖い
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こうしてあちこちの街で神隠しが語り継がれたりするのかな…

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理想的な誘拐の仕方だな

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