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「ねぇ、あの子ってなんかいつも暗いよね?
転校生らしいけど。」
「確かに、ちょっと不気味だよね…」
「あんまり関わらない方がいいよ。」
「そうだね。」
タタタタッ
「うわ、走って来たよ…」
「気にしない!」
トントン
「あの‥」
「この状態で無視は、ちょっと‥」
肩たたかれてるし。
「じゃ、この時だけなら。」
「ありがと」
「何か用?」
「私転校生の、美希って言うの。よろしくね!」
なんだ、案外明るいじゃん。しかも丁寧に自己紹介してきたし‥
「そう、私は薫よろしく。」
「ありがとう、これから仲良くしてね。」
この時だけって言われたけど気が合いそうだし…もっと話したいな。
私は、そんな事を思いはじめていた。
見つからなければグループに外されないよね?と‥
それからずっと私と美希は、放課後見つからないように物置き場のうしろで色んな事を話した。楽しい事、悲しい事。
私と美希の仲は、次第に深まっていったんだ。この時私は、本当の友達を見つけられた気がした。
それから一ヶ月
「ダル〜、今日は疲れた事とかグチ話そうかなー。」
ダンッ!
何⁈この音。
「やめて…叩かないで」
「美希⁈」
もしかして…いじめられてる?
助けに行かなきゃ!でも…助けたら…自分まで!美希へのいじめは、日に日にエスカレートしていった。
私は、怖くて物置き場すら行かなくなった。
「席に座れ、大事な話がある。」
なんだろ…
「昨日葉山が亡くなった」
葉山…美希!
どうしよう、私がみて見ぬふりしたから!
私は、気持ちが悪くなって早退をした。
やだ…死んだなんて…
泣きながら帰った。私のせいだと…
やっとの事で家についた。するとポストから手紙が落ちていた。
カサ…
お礼をいうね。長くなるかもでも読んで。
まいにち話てくれたね。
エールも送ってくれた、支えになったよ。
ガマン大会とか言って遊んだね。
ころげて笑ったね。
ロマンだっけ?そんなのも語ったね(笑)
しんじあえるってすごいね。
たくさんの思いでありがとう。
薫へ美希より
あんなに、私みて見ぬふりしたのに…!
美希は、こんなにも私の事を…。
薫は、泣いた感動で泣いた。
知らないって怖い。ちゃんと書いてあるのにね。
作者ふぇい
人間、気づかないメッセージぐらいあるものです。