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夏といえば怪談の季節だ。
海やスイカよりも先にそれがでてくるのだから、我ながら飽きれたものだ。
まあ、それはいい。
今年も俺たちは「夏のホームパーティー」を開いた。これはその時の話だ。
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パーティーでやることと言ったら一つしかない。そう、持ち寄った
「とっておき」を一晩中披露しあうこと。
いつものように、いつもの面子で、俺の家に集まった。
でもいつもと違うことが一つだけあった。パーティーも終盤に近づいた頃、一人が降霊の儀式にまつわる話を始めた。話の展開は早かったが、内容はシャレにならないものだった...。
あまりの怖さに、場が凍りついたように思えた。
問題は手順が気味悪いだけで簡単だったことだ。
これは.................
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やるしかない!
満場一致で降霊術が始まった。
手順道理に進めていき、やがて術が完成した。
誰もが無言になり、場は耳鳴りがするほどの静かさだった。
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「.........終わり?」
「お、おう.........」
「来ないね」
「何だよ、つまんな」
「きっと霊も忙しいんだよ。夏だし」
結局何もおこらず仕舞い。自称「見える人」も、何も感じないという始末。すっかりシラけてしまった皆には、お開きムードが漂っていた。
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そんな中、一人がこう言った。
「ねぇ、これはどう?」
両手で写真を撮るジェスチャー。
「そうだな!写真なら映るかもな!」
ということで、即席の撮影会が開催された。
何枚か写真を撮り、すぐに確認して見る。
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その中の1枚を見て、俺たちは実際に凍りついた。
最後に撮った集合写真の右端、若干空いた押し入れの隙間からなにか見える。
目を凝らすとそこには、半分だけの女の顔が映っていた。恐ろしい顔でこっちを睨んでるように見える。
これは本当にヤバいんじゃないか...
とてもじゃないが冷静ではいられなかった。
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行動が早いのは長所とも短所とも言える。
俺たちは深夜にもかかわらず、かなり当たると評判の霊能者に電話をかけた。今考えれば失礼極まりないが、すでに冷静な判断力は失っていた。
すると驚いたことにその霊能者は今すぐ写真見ようと言い出し、俺たちはすぐにその店へ向った。
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霊能者はその写真を少し眺めたあと、ニヤリと笑って見せた。
怪しげな雰囲気を放っている。
「こんなものを持ってくるとはねぇ......。こいつは心霊写真でも何でもないよ。この写真に心霊はいない」
思わず笑っちゃったよ。
心霊写真だなんて、全く迷惑な話だよな。
作者ダレソカレ
こんにちは、ダレソカレです
これで創作3作目です
今回は意味がわかると怖い話にしました
暇だったら他の作品も見てみてください
コメント、タグ、怖い等頂けるとありがたいです