突然だが北海道旭川市といえば皆さんは何を思い浮かべるだろうか?
全国区で有名なものは・・・
やはり「旭山動物園」だろうか?
実際に住んでいる私でさえ同じ質問をされると「旭山動物園」と答えるだろう。
だって他にろくなモンが無いのだから・・・
そんな旭川だが「最恐スポット」となると話しは別だ。
全国区での有名処だと・・・
山本家
中国人墓地
神居古譚(カムイコタン)
辺りだろうか・・・
そして・・・
様々な心霊スポットへ通った私の最恐ベスト5に入るのが「神居古譚」なのである。
普段は大変美しい渓谷で、数少ない旭川の観光名所として知られているが・・・
霊感を少しでも持ち合わせている者から見れば出来ることなら足を踏み入れたくはない場所なのである。
・・・・・・・・・・・・・・・
さかのぼること縄文時代より人々が生活し数々の遺跡も見られるこの地に北海道の先住民族「アイヌ」が住み着く。
何故なら・・・
ココに「神」を見たからである。
アイヌ民族は神と共に暮らし神を中心として生きる。
ちなみに「神居古譚」とはアイヌ語で「神の住む場所」という意味になる。
細かい歴史は省かせて頂くが、明治31年に函館本線が開通し対岸に集落が有った為、駅舎を建て橋が架けられた(現在は昭和13年に架けられた神居大橋という吊り橋が使われている)
昭和44年に国鉄の線形改良により神居古譚駅は廃止された。
現在は旧線跡がサイクリングロードとなり旧駅舎は復元され休憩所として利用されている。
アイヌが生活していた時代は当然、鉄道などは無く唯一の交通手段として船が利用されていた。
ただ、この神居古譚・・・
かなり暴れ川であった為に沢山の犠牲者が出たそうだ。
流れも急なのだが最深部で70m以上とかなり深く、入り組んだ地形により水面下では渦が発生している。
その為、遺体も上がらないことが多いのだ。
上記のように急峻な流れを持つことから、以下のようなユーカラ(伝承)が生まれ、現代に伝えられている。
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かつてこの地にはニッネカムイが住んでいた。
ニッネ(悪い)とカムイで、悪神・魔神と訳される。
ニッネカムイはこの地に大きな岩を投げ込み、往来するアイヌを溺れさせようとした。
ヌプリカムイ(山の神)が見とがめて岩をどかすが、ニッネカムイは怒ってヌプリカムイと争った。
英雄サマイクルがヌプリカムイに加勢したため、ニッネカムイは逃げようとしたところ川岸の泥に足を深く沈めてしまい、動きが止まったところでサマイクルに切り殺された。
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さて、この神居古譚。
先に述べた通り、心霊スポットとしても名高く、何度も夏場のTV番組に登場したのだが・・・
正直な所、正しく伝えられていなく残念でならない。
現地に着いたらまず、吊り橋を渡る。(神居大橋)
車は通行禁止で人と自転車のみが通行を許されている。
第一関門はこの吊り橋なのだが・・・
私にはこう見えている。
橋の両脇からおびただしい数の手が伸び渡る者を引きずり込もうとしている。
実際「気」の弱っている者がこの橋を渡っていると川へ飛び込みたい衝動に駆られてしまう。
これは間違いなく悪霊の仕業である。
橋を渡ると右手にSLと旧駅舎(今は休憩所)、左手にはトンネルがある。
右側のSLは夜になると「子供が乗っている」という噂があるのだが見える私は一度も見たことが無い。
旧駅舎は昼夜問わず霊の往来があるのだが悪い霊はいない。
左手のトンネルは現在鉄の扉で厳重に閉ざされているが、以前はサイクリングロードとして普通に利用されていた。
当然かなり恐ろしい場所であった為、トンネルを通る者は殆ど無く、浮浪者が住み着いてしまったこともあった。
更に、トンネル内の霊は邪悪で這入る者に少なからず悪影響を及ぼす。
しかし彼らはトンネルという結界外へは出ることが出来ない。
と、まあこんな感じのありふれた心霊スポットなのだが・・・
何が最恐なのか?!
「川」である。
アイヌのユーカラを思い出して頂きたい。
アイヌは神を中心に生活していた。
この地には間違い無く「神」が存在する。
ヌプリカムイもニッネカムイも・・・
そしてアイヌの信仰の深さによりバランスを保っていたが・・・
いつしか、この地のアイヌも滅びその信仰も薄れた。
当然バランスは崩れてしまい新たなニッネカムイが主導権を握ってしまった。
結果・・・
多くの悪霊が呼び寄せられ自殺や殺人の舞台となってしまった。
そしてまた闇の者達が増え次の犠牲者を待っている。
決して「気」の弱っている者は近寄ってはいけない。
人間は常に新しいものを欲し古いものは忘れ去ろうとする。
信仰心もそのひとつ
「神を崇め奉る」とは「自分達が生きる」ということ・・・
祭壇を作り生贄を捧げようとはこれっぽっちも思わないが・・・
せめて・・・
たまに手を合わせる心だけは捨てずにいようと思う。
作者andy兄
地元ネタです。
今回は少々視点を変えて書いてみました。
相変わらず怖くは無いですが読んで頂けると嬉しいです。
尚、今回も読者様・投稿者様の利益を守る意味でコメント返しは控えます。
質問等にはお答えしますので何かございましたらお願いします。