music:4
人に愛されるのはステキな事ですよね?
もし、その愛が一途で真っ直ぐな想いなら尚更ステキな事ですよね?
私は、ある男性に捨てられました。
それも、酷い捨てられ方をしました。
彼は私に暴力を振るうの。
それでも私は、蹴られたり、殴られたりされても平気なの。
貴方の事が好きだから。
だって貴方は私に優しくしてくれたでしょ?
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「るっせぇー!!お前なか好きじゃねぇよ!!」
今日も私は、殴られる。
でも、心配ないの。
貴方の事をこんなに愛してるんだからーーーー
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この話は俺が22歳になる時の話だ。
人並みに恋愛もした。
付き合った人数も人並みにある。
でも、一年前から彼女がいない。
まぁ、彼女募集中てやつだ。
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今日もいつものように、日課のジョギングをしていた。
すると、大喧嘩しているカップルがいた。
「るっせぇー!!お前なか好きじゃねぇよ!!」
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男性は女性の頭を鷲掴みにし、地面に叩きつけた。
更に蹴るわ、殴るわ
見ていられなかった。
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いつもの俺なら、横目に通り過ぎていたところだが、これは余りにも酷い。
正義感何て無い俺だけど、勇気を振り絞り喧嘩の仲裁に入った。
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「ちょっとぉ、何があったか知らねぇっすけど、やりすぎじゃないですか。彼女が可哀想っすよ」
すると男性は、ホッとした顔をして、立ち去っていった。
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はぁ?なんだ??
頭を傾げ、俺は男が立ち去る後ろ姿を目で追っていた。
「ありがとうございました。助かりました。何かお礼をさせてください」
「いえ、大したことしてないんで」
!?
彼女の顔を見てギョッとした。
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shake
殴られた顔が酷いとかじゃなくて、何ていうか気味が悪かった。
幽霊とかそういうんじゃ無いんだけど、何ていうか眼がヤバイんだよね。
普通じゃなかった。
俺はこれ以上、関わりたくなかったので立ち去ることにした。
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ー2日後
大学から帰える時いつもバスに乗るんだけど、乗ろうとしてたバスにあの女が乗ってたわけ。
関わりたくない俺は、慌ててバスから降りた。
(偶然、、、だよな、、、?)
バスを見送り、次のバスに乗って帰った。
バス停から自分ん家の途中にコンビニがある。そこで、お茶と弁当買って家路に着いた。
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弁当食って、風呂入って、洗濯物を洗うためコインランドリーに向かった。
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洗濯物を洗ってる間にメールの確認をしていた。
すると、見たことないアドレスから一件のメールが届いていた。
「迷惑メールかな?」
とりあえず、メールを開いてみた。
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メールの内容を見て、絶句した。
【この間、助けていただいたものです。あの時は本当に助かりました。ありがとうございました。何かお礼がしたいと思っています。今度、お休みの日にでも、食事に行きませんか?隆さんはお休みの日はいつでしょうか?】
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「、、、何だよ、、、、これ!?」
え?
ええ!?
俺はパニックになった。
あの女にアドレス何て教えてねぇよ?
何で知ってんだよ!?俺のアドレス!?
てか、あいつ俺の名前も知ってやがった。何だよあいつ普通じゃねぇよ!!!
俺は直ぐにメールを消去して、アドレスの変更をした。
何だよあいつ!?
マジ気持ちわりぃ、、、
洗濯物をバッグに詰めて、部屋の前まできた。
shake
ピリリリリリッピリリリリリッ
突然、携帯がなった。
もう、心臓が止まるかと思った。
、、、良かった。大学の後輩の悟志からだった。
『センパーイ!!明日合コンあるんすけど来ます?突然向こうのメンバー1人増えちゃって、人数合わせに協力して下さいよ〜』
先輩の俺が人数合わせかよぉ。とは思ったが、正直コイツのおかげで、少し落ち着いた。
「わかった。俺も行くわ」
俺は行くことにした。
電話を切って、部屋の鍵を開けようとした時、また携帯がなった。
shake
ピリリリリリッピリリリリリッ
また後輩からと思い、画面を確認せずに電話に出た。
「もしもしー」
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『この間助けていただいたものです』
俺は背筋が凍った。
『お礼がしたくて、メールの返事がなかったので、隆さんに逢いに来ちゃいました』
、、、マジかよ
『ふふふっ後ろよ』
俺は、後ろを恐る恐る振り向いた。
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そこには、あの女が立っていた。
こいつ、マジで何なんだよぉ、、、
俺は段々腹が立ってきた。
「お前何なんだよ!!気持ちわりぃんだよ!!わざわざ家まで来てんじゃねぇ!!キモいんだよ!!キモイ!!こうゆうのストーカーってゆうの!!わかる!?あん!?もう二度と顔見せんじゃねぇ!!わかったか!?」
すると、女は何も言わず立ち去って言った。
さすがに言い過ぎたかと思ったが、これ以上、付きまとわれたくなかったので、これで良かったと自分に言い聞かせた。
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ー次の日
俺はあの女から開放された事で今日は気分が良かった。
そして日が暮れ、合コンの待ち合わせ時間になった。
「センパーイ!!お・ま・た♡」
悟志は相変わらず、俺の事先輩だと思っていないようだ。
今日の俺は機嫌が良い。そんな事では怒らないさ。
そうこうしている内に、合コンの会場に着いた。
俺は自分の目を疑った。
何故ならそこに、あの女が居たからさだ。
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女は俺の事を見て微笑む。
「お・ま・た」
もう俺は頭の中が真っ白になり、訳が分からなくなった。気が付いたらテーブルに馬乗りになり、あの女の頭を鷲掴みして、テーブルに思いっきり叩きつけた。
「うるぅぁぁあぁああぁあ!!!!!」
バンッ
本当に思いっきり、叩きつけてやった。
死んでないか少し心配になった。
何も知らない皆はマジで引いていたな。
すると、突然、悟志が
「先輩いきなりなんすか!マジおかしいんじゃないですか?辞めてくださいよ!!」
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ーー俺はホッとした。
そして、俺はこの場所から急いで立ち去った。
悟志は、立ち去る俺の後ろ姿を目で追っていた。
それ以降、あの女は俺の前には現れていない。
作者ザキ男
もし、目の前で誰かが襲われていたら。
もし、それが目に余るほどのものなら。
貴方は助けられますか?
そうですね、、、、この話を読んでから考えてみてください