誤字脱字の多いupaです!
いつもご観覧感謝です♪
今回は以前付き合っていた彼と私が実際に体験した話を投稿したいと思います。
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「俺、見えちゃう人だから怖い話とか、怖いDVDとかも無理なんだよね~」
っていう彼。
彼が運転する車に一緒に乗っていると、たまに何もない一本道の道路とかでも突然ハンドルを切ったりする。
別に車高が低いわけでもないし、デコボコ道でもないからハンドルを切る必要なんかない。
初めてそれをされた時は私も驚き、
「な、なに?なにしてんの?」
って聞いた。
「・・・・・・・・」
彼は何も言わない。
私は不審に思いながらもそれ以上何も聞かなかった。
その間もハンドルを切ったり、普通に走ったり・・・
新種の嫌がらせかよ。とか思い少し不機嫌になり私も無言になった。
自宅付近についてようやく彼が口を開いた。
「…さっき、人がいっぱい歩いてたから。怖がるとアイツ等面白がって色々悪さしてくるから、何も言わなかったんだ。ごめんね?」
いやいや!何も言わないで不審な行動された方が怖いから!!
って言おうとしたけど、彼の顔色の悪さを見て何も言えなかった。
っていうか、人なんて歩いてなかったし。
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それからは彼が不審な行動をする時は”何かいるんだ”と思うようになり、次第に気にしなくなっていた。
また始まった…みたいな感じで。
そしてあの恐ろしい体験をすることになった。
宮城県の日本第三景にも登録されている松島に日帰り旅行に来ていた時の話です。
綺麗な景色も堪能し、おいしい料理をたらふく食べて、温泉に浸かり
「そろそろ帰ろうか?」
なんてのんびり日帰り旅行の帰り道の出来事です。
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左右が木々に囲まれていて、外灯がない一本道。
一気に辺りも暗くなり、車のライトなしでは暗くて何も見えない。
彼がハンドルを切り始めました。
「・・・・・・」
流石にこの暗い一本道でそれをされると私も気が重くなりました。
カツン カツン カツン カツン
突然小さい石が飛んできて車に当たっているような音が聞こえた。
「…何?この音・・」
私の問いかけを無視してキョロキョロしながらサイドミラーやバックミラーをチラチラ気にしている彼。
いつもの彼と様子が明らかに変だった。
普段は私の問いかけに返事はしなくても私が怖がらないように冷静な態度でいた彼。
今日は明らかに様子がおかしい。
バンッ バンッ ---
そして車に何かぶつかっているような・・・
車を叩かれているような・・・
虫は飛んでいたが、車に当たってそこまで大きい音が出るような物は何もない。
「やだ、…何?」
私はギュッと身体に力を入れた。
私はフと左側に目を向けた。
「ッ!?」
人は本当に驚くと声が出ないというが本当だった。
左側には木々が生い茂っていてその木と木の間に何十人…何百人の顔が私達が乗っている車を恨めしそうな顔で睨んでいた。
私はすぐに正面を向き、ガタガタと身体を震わせた。
「大丈夫か!?…何か見ちゃった?」
彼が私の異常に気づいて声をかけてきた。
「早く…この道抜けよう…」
震える声で彼に訴えた。
「あぁ、…ここはやっぱり通るんじゃなかったな…」
そう言って相変わらずハンドルを切っていた彼は突然ハンドルを切るのをやめてスピードを上げた。
「…え?どうしたの?」
ドンッ バンッ バンッ ドンッ ---
その瞬間、車に何かがぶつかる音がひっきりなしに聞こえ始めた。
彼の方を見ると、ルームミラーを気にしていて、後ろに”何かがいる”
彼の行動はそれを示していた。
その瞬間もの凄い息苦しくなった私は、窓を開けようとボタンに手を伸ばした。
「窓を開けるなッ!入ってくるぞ!」
彼の怒鳴り声をこの時初めて聞いた。
彼は一体何から逃げているの?
私は後ろを振り返ってしまった。
よせばいいのに…
「ハッ…なに?あれ…、ねぇ、何よあれ!?」
そこで私の平常心は完全に失われた。
私達の車の後ろから追いかけてきている”何か”が私にも見えてしまった。
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異常にデカイ顔だけの霊が車の後ろから追いかけてきていた。
「なにあれ…、ねぇ!!なにあれッ!?」
私は泣きながら彼の腕を掴んで揺さぶりました。
「騒ぐなよッ!…俺だって怖えーんだ」
その一言で、私は冷静になれた。
掴んでいる彼の腕が震えていた。
いつも私には見えていなかったけど彼はこういうの見ても私を怖がらせないように必死に我慢していてくれていたんだ。
今だってそうだ。
バン バン バン ドン バン ---
未だに聞こえる何かが車にぶつかる音、
後ろには顔が追いかけて来ている…
左を見るとやはり無数の顔がこちらを睨んでいる…
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私は目を閉じて
「消えろ消えろ消えろ消えろ!もう怖くないし!もういいでしょ?消えろ消えろ」
ずっと頭の中でそれを繰り返していた。
「〇〇?怖い思いさてごめん。もう大丈夫だよ」
彼の声で私はゆっくり目を開けた。
「…あれ?」
目の前の景色はさっきと全く別の景色で
見慣れた景色が広がっていた。
そのまま、ガソリンスタンドへ向かった彼は車を降りて、車の周りをクルッと回った。
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「ッ!?」
さっきまでは気づかなかったけど、助手席側の窓や、フロントガラス…
いたるところに無数の手の跡が付いていました。
あの何かがぶつかる音は中に入って来ようとする霊が車を叩いていた音だったのかもしれません。
作者upa
今回は私自身が体験したお話です。
夢のような本当の話です。
※東日本大震災前の話です。