BARの店主の仕事を始めて13年の月日が経つ…
店にはバンドなどが演奏できるようにステージを作り、毎晩ブルーズを愛する者が集まるBARとなった、
この界隈では、ブルーズBARなどと呼ばれるまでになっている…
この間、この町でリサイクルショップを経営している、千石さんが珍しく来店してこんな事を口にしていた…
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「マスター…ここのところ、三ノ宮神社の倅さん来なくなっちゃいましたね…彼のブルーズは良かった…ここをブルーズBARと呼ばせるように成ったのは彼のおかげなのに…」
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確かに、『三ノ宮 隆一』の存在には度肝を抜かれた…
今では、確か…アメリカに渡りブルーズをやっていると聞く。
今更、こんなちっぽけな町のちっぽけなBARで歌ってくれることはあるまい…
それでも、其れなりの収入はある。彼がいた頃の繁盛ぶりには敵わないが、こんなものだろう…
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この所、危ない仕事を請け合う者まで、出入りするようになり始めた…
店の売り上げにさほど問題はないので大して気にはしていないが…
今日も、恐らく消し屋か、殺し屋かと思われる男が入店していたが他の客と変わらず対応をした…
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「今日は、だいぶ暑い日でしたね…夜だってのに今だに蒸し暑い…」
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するとその男は、全く言葉を発することなく
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「ふ…」
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と、私を睨むと、相槌とすぐ分かるように、頷いた…
ステージでは、最近歌い手として雇った『翔太』がマディウォーターズのHoochie Coochie Man(フーチークーチーメン)を熱唱している…
それが終わると、カウンターのこの男に気づいたのか、歩み寄ってきて…
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「先輩…どうしたんですか?仕事ですか…」
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と、問いかけた。
すると、今まで穏やかな表情をしていた先輩と呼ばれるその男の表情が一変した。
強面というわけではないが、ギラリとした目力の強い眼光で翔太を睨んだ…
すると、翔太は恐れをなしたのか、すまなそうに
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「あれ?なんか僕…間違ったこと聞きましたかね…」
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と震える声で問いかけた…
が…あまりそのやり取りを気にもしていられない…
常連の水澤刑事が話しかけてきていたからだ…
それと同時に、翔太と男は店を出て行った…「ありがとうございました…お気をつけて…」
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水澤刑事は、だいぶ酔っているのか…呂律が回っていない…
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「マスター?おりぇはねぇ…かりゃあさんのこたぉ…尊敬すてるんですよぉぉ!」
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刈谷刑事のことを言っているのだろう…
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「水澤刑事…飲み過ぎですよ。明日も仕事なんですからそれくらいにしたらどうです…」
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と、声を掛けるも、聞く耳持たないまま、フロアーに駆け出して行った…
あの刑事…人としては良い人間なのだが、刑事としては人間を見る目がないようだ…すぐ横に危険な人間がいたのにも関わらずあの体たらく…この先、この町の平和を守れるのだろうか…
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この話の本題に入ろう…
カウンターの隅に座る女…この女も危険な匂いを漂わせる存在だ…
私がこの仕事を始めて直ぐ、店の常連となったが、彼女の請け合う仕事を聞いて背筋を凍らせた覚えがある…
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『蟲宿らせ屋』
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この仕事…
施術を受けた客は、まるで薬物の快楽に落ちたような、一晩を過ごす…見た目からも、ヘロインを常用したかのようになるが、体の何処を調べても薬物の反応は出ないというのだから…どのような事をしているのか不思議である。
何人も施術を受けた客を見てきたが…その中で、人間とは言えない者になっている人物がいた…永久型の施術があるというのだが…それを受けた者…
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『死神の浪江』
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そう、呼ばれる男がいる…
その男の変わりようは他のどれをとっても、常軌を逸していた…
身体の至る場所から虫が湧き出て、人間であることを忘れるほど気味の悪いものへと変貌していた。
その歪な姿は頭から離れない。
身体の肉が裂けそこからこの世で見たこともない蟲達が次から次と湧き出る様はこの世のものとは言えなかった…
しかも、命を落とすことをその蟲達は許さない…身体が心臓一つに成ろうとも生き続けるのだという…
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「俺は死なねえ…死ぬことなんて俺にはあり得ないんだ…おい…マスター…俺が何に見える?死神とは、俺の事だ…」
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死神と呼ばれた男がまさに本物の死神になった瞬間であった。
今日も、一人の若い女が蟲宿らせ屋に声をかけていた…
そのまま、二人で外に出て行く…
快楽に溺れた客は後を絶たない。
その時、左の手の甲に違和感があり、ふと見ると、私の腕にあの蟲が一匹くっついていた…
あれ?
と思うと、チクっと噛み付いた…
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「いてて…」
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しかし、何と無く気持ちがいい感覚…
それを暫く眺めていると、その蟲は私の血をチューチューと吸いだしたのだ…
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「あっ…こいつめ…」
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と、払いのけようとしたのだが…
あっという間に私の皮膚に穴を開け潜り込んでしまった…
いけないっ!
と思ったが…
手遅れで、既に奥の方まで入り込んでしまっていた…
しまった…
と、ナイフを手に取り切りつけて出そうと試みる…
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「マスター?何してるんですか!!」
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バイトの京子が私の手を止める…
その間にも、どんどんと奥にめり込んでゆく…
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「離せ京子…蟲が潜り込んだ…出さないとやばい…」
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「ええ!?何の虫ですか?シラミかなんかですか?」
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兎に角手を振り払い、ナイフを突き立てる…
しかし、時すでに遅し…
ナイフで切りつけた場所から大量の蟲が湧き出てきた…
背筋が凍りつくとはこの事を言うのだろう。
だが…これだけの蟲が湧き出ているにもかかわらず京子は…
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「わあ!血が!マスター!!ヤバイヤバイ!」
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と、まるで蟲が見えていないかのような反応をする…
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「お前…この蟲が見えないのか?」
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と、問いかけるが
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「止血しましょう!?量が半端ない!」
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と、救急箱をとりに裏に駆けて行ってしまった…
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応急手当を済ませ、京子はホッとしたのか、一つ息を吐くと…
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「何にも出てこなかったじゃないですかぁ…どうかしてますよマスター…」
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と、こぼしていた
私はというと、何故だか身体が軽やかになった気分で…なんとも気持ちがいい…
さほど、美人でもない京子が美しく見える…
言葉を返す事無く、京子の唇を奪っていた…
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「きゃっ!…なっ…馬鹿ぁ!」
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と、裏に入って行ってしまう…
逃してはなるものか…
後を追う…
京子の手を掴み引き寄せる…
もう一度唇を奪い舌を無理やりねじ込んだ…
はじめは嫌がっていた京子であったが、次第にカラダを預けるようになっていった…
スカートに手を入れてパンツを下ろす…既にしっとりと濡れ熱くなっている。
指がすんなりと入る…
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「あっ…ダメ…」
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私は言葉を出すことなく、指を動かす…
指に何か変な感覚を感じた…
抜いて手を見る…
指の先が裂けそこから蟲が湧いていた…
まさか…
京子を見ると何もしていないのに悶えている…
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「マスター…こんな事して…指だけなんて、許さないですよ…」
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と、私の股間をまさぐる…
既に硬くなっているソレをズボンを下ろし出すと、京子がしゃがみ込みしゃぶりつく…
その間も、京子は悶えながら舌を絡ませていた…
フワ…と、立ち上がると
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「入れてください…」
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と尻を向ける…
こんなことはダメなのに…
と思いつつも、カラダが言うことを聞かない…
挿入した時…何だか、不思議な幻覚を見た…
快楽とは、こういう事なのか?
気持ちが良すぎて、
果てるまで時間はかからなかった。
その後、店を早めに閉めた。
裏で京子が待つ…
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「早くぅ…もう我慢できないの…」
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私はもう若くはない…
なのにその晩は何度も京子とSEXした…
その度に快楽が私を包んだ…
それが蟲の力によってであることも知らずに…
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朝…グッタリと尻餅をついている京子を見て、はっ!とした
屈んで、京子の足を開き股の間を見て驚愕した…
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そこからは、大量の蟲達が湧き出ていたのだ。
作者ナコ
ネタ切れとかいいつつ書けましたので投稿します…これも、少しエッチな描写があります。女の子でそういうのが苦手な方は読まないで!