ある施設には、正義のヒーローとだけ書かれた、筆記用具などいろいろ入った段ボール箱が、よく届いた。
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数日後、正義のヒーローから、たくさんの子供宛に荷物が届いた。
その中に、ある女の子アニメのキャラクターの、人形が入っていた。それを見た、Aちゃんは、誰よりも真っ先にその人形を、「私がもらう‼」といい、自分の部屋に行ってしまった。
次の日から、Aちゃんは、幼稚園にも、どこにいくにも、その人形を、手放さなかった。
だが、その数日後、Aちゃんは、一人でお母さんを、待っている時に、異変に気づいた。
後ろから、誰かついて来ているのだ。
Aちゃんは、恐怖のあまり、近くの公民トイレに逃げ、そいつがどこかへ行くのを、じっと息を凝らして待っていたのだ。
すると案の定、そいつが、トイレの中に入って来た。Aちゃんは、怖くて目をつぶっていたが、そいつが、ドアの前に立ち、なんとドアの下からAちゃんの事を見出したのだ。
Aちゃんは、筆箱から、ものさしを取り出し
すっと、ドアの下にさした。だか、もうその時には、そいつはいなくなっていた。すると、上から、Aちゃんの、好きなキャラクターの仮面をかぶった、おそらくおっさんが、
「Aちゃんみっけぇ」と、言ったのだ。
Aちゃんは、勢いよく扉を開け、駆け出した。そいつは、もう、追ってこなかった。
家に帰り、事情を話すと、どうもその人形が、怪しいと言う事になり、ハサミで切ると
中には、GPS探知機が、入っていた。
そう、その正義のヒーローは、誘拐犯だったのだ。
作者ミィ