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中編4
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四角い場所

僕はお母さんと2人で暮らしている…

保育園の時にいじめられたが

お母さんが助けてくれた。

僕からしたらお母さんはヒーローである。

僕が3歳の時に父が亡くなった

遊んでもらった記憶が分からないというか

小さかったせいか思い出がない…

ただ、一つだけ思い出せるのが

笑顔が優しかった…

会いたい、凄く会いたい、会って話して見たい…

何で亡くなったのか…

理由が分からない、聞けない。

母は父の話をすると話題を変える。

よっぽど、嫌いなのか

無理に忘れようとしてるのかは

分からない…

中学生の時に父の顔が見たくて

物置やらタンスやら片っ端から写真を探した事があるが見つからない。

一枚ぐらいはありそうだが見つからない。

中学を卒業し、高校へと進学をした

その時も、母は仕事を掛け持ちして

僕を高校に行かせてくれた。

感謝をしている高校行かないで

働きたいと言ったが母は高校ぐらい行きなさいと言って高校に行かせてくれた。

高校二年生になり

散らかしすぎた自分の部屋を掃除していた

カーペットをめくり掃除機をかけようとしたら四角いぬか漬けをするような場所があった

蓋を開けて入ろうとしたが

母が帰宅する時間なので入るのを夜に決行しようと決めた。

母が晩御飯を作っている最中に部屋にある

四角い場所を聞こうか迷ったが黙っていた…

母と2人で夕飯を食べ

テレビを見てから、自分の部屋に戻った。

お風呂に入ろうと寝巻を用意し風呂場へと

向かった。

母は、食べ終えた食器を洗っている

風呂から出た事を伝え部屋に戻った。

早く四角い場所を開けたくて堪らなく興奮していた…

夜、12時過ぎにトイレを済ませるついでに

母が寝たか確認をしに行った

母が寝ている…今しかないと思い部屋へ戻り四角い場所の蓋を開けた…

異様な臭いが鼻をつく…

中は、階段があり二畳分の部屋があり

部屋にはダンボールが4個積んである

一つ目のダンボールには、母が僕を育てた

成長記録が書いてある日記が何百冊とあり

涙が出そうというか泣いていた…

何冊な手に取り読んでいたが

父は出てこなかった…

二つ目のダンボールに手を開けようとした時、後ろの方で視線を感じた…

無理向いたが誰も居ない…

気のせいかと思い二つ目のダンボール開けようとした時、今度は無数の視線を感じた…

怖かったがダンボールの中身が気になり

開けた。

中には、父の写真が何枚か出てきた。

思い描いてた様に笑顔が優しくて

とても、会いたくなった…

今、会えるならここで自殺してもいいぐらいな気持ちになったのを覚えてる。

母と写っている写真はないが

あぐらをかいて僕を座らせて笑顔で写真を撮っている。

3枚目を見る時に思わず写真を投げてしまった…

父が写っている隣で髪の長い右目がない女性が写っている

口元は少し笑っている様にも見える…

気分が悪くなり写真をしまい3個目のダンボールに手を掛けた時、目線を感じて辺りを見渡しても人は居ない…何気無く上を向いたら

父の写真に写っていた女性が笑みを浮かべて

僕を覗いてる…あまりにも至近距離で見たせいか身動きが取れない…

本能的に逃げたいが右手を掴まれている

掴まれてる手を振りほどこうとしても力が強くて無理だ。

心の中でお父さん!助けてと念じて見た!

身体が動くようになり這いつくばって階段を上がる…後ろから追いかけてくる。

足を掴まれたが何とか部屋から出て蓋をした…

そんなに動いてないが

息切れが激しい、汗もびっしょりだ。

風呂に入りたいがあいつが四角い蓋を開けそうで怖い…むしろこの部屋から出たい…

四角い場所にソファーを置き出てくるのを

防いだ。

タオルで身体を拭き落ち着くよう心の中で必死に「落ち着け」と唱えた。

ようやく落ち着きを取り戻し、肩の方に蜘蛛の巣みたいなのが顔に触れたので掴んだ。

髪の毛だった…長い…あいつのだ…

すぐに外に捨てた。

ゴミ箱があったが気持ち悪いので

外に行き投げ捨てた…

いつの間にか寝てしまったみたいだ。

学校で話しても信じてくれないと思い

黙っていたが友達が顔色悪いのに気づき声をかけてくれた。

「どうしたよ、顔色悪いよ。保健室行くか

連れてってやるよ」

こいつは信じてくれるから話して見た。

「実は、昨夜色々とあってさ…」

親身になって聞いてくれた…

決めたこいつと

また、あの部屋のリベンジに向かう…

決行は、明後日の土曜日。

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