昨日、夜7時から飲み会があったのです。
私はめんどくさいと思いながらも経費から出費なので参加しました。
部長はワインが似合う大人な女性なのです。
会社の人の懇親会という名目なので最初の方は真面目な話もしましたが夜がふけるに連れて無礼講のなんでもありな飲み会となってしまいました。
そこで力仕事をなさってる私と同い年の男性と知り合いました。
私も少し酔っていたので、お互いに日頃の仕事の愚痴みたいになってしまいました。
夜も更け、10時になった時にお開きになったのですがまだまだ二次会、三次会と続くのです。
暗黙のルールで二次会までは絶対参加というものがあります。
私はあまりお酒に強く無いので少しづつ飲んでいたのですがそれでもだいぶ酔ってきました。
そろそろ帰ります、と先輩に告げて靴を履いた時にさっき知り合った同い年の男性が送って帰ってくれると言ってくれたのですが遠慮してタクシーを呼んで一人で帰りました。
タクシーのお金を払ったとこまでは良かったのです。マンションのエントランスに入ったところでいきなり後頭部を殴られ、そこからの記憶がありません。
気づいたら知らない部屋でした。
頭がズキズキと痛むのでうっすらと目を開けたら見覚えの無い天井でした。
起き上がろうとしたのですが手がベットの手すりに縛られていて動けないのです。
怖くなって部屋を見渡したらソファーに座っている男性が見えました。よく見ると、飲み会で知り合った同い年の男性でした。
離してと言うと、僕の話を聞いてください、と静かに話をし出しました。
どうやら仕事場で私を見かける機会が多いらしく私に好意を持っていらっしゃるそうで、私が付き合うと言えば離してくれるという事でした。
それなら、付き合うから離して。と言ったらあっさり紐を解いてくれました。
何あれ、怖っ。と思って急いでその部屋を出た時の恐怖を未だに忘れません。
そこは私の部屋の二つ隣でした。
作者KimisigurE