これは実際に僕が見聞きした話です。
落ちもなければ怖くないかもしれませんが事実です。
十数年前の事です。
当時、僕は地元のとあるビル内のショップで販売員のバイトをしていました。
朝出勤してまず掃除をするのですが雑巾を洗う場所が同じフロアではなく
1階上の4階のトイレでした。
バイトを始めて数日たったある日
いつものようにバケツと雑巾を持って4階のトイレに行き
雑巾を洗おうとしたときです
「!?」
shake
自分のいる位置からななめ上あたりから視線というか気配を感じました。
意を決して視線を感じる方を振り返ってみました。
....が
なにもありませんでした。
怖くなり急いで売り場に戻ると先輩が出勤していました。
先程の視線の一件を先輩に伝えると
先「誰かからなんか聞いた?」
僕「いや何も...」
先「なんか前聞いたんだけど4階トイレの横のお店なんだけど...」
先輩は以前こんなことを4階トイレ横のスタッフから聞いたみたいです。
そのお店は洋服を取り扱っているのですが開店前そのスタッフはいつものように掃除をしていました。
掃除機をかけ、拭き掃除をしていた時カウンターの前にある
洋服のかかったラックが目に入ったそうです。
なにか違和感がある...
そう感じたスタッフは違和感の正体に気づきました。
「?」
空調も作動していないのにラックにかかっている服がユラユラ揺れていました。
「なんなんだろう?」
そう思い揺れている原因を調べるため店内を見回しました。
しかし、なにも変わった様子はなく
ラックの服だけが不気味に揺れていました。
あまり考えるのはよそうと気を取り直して掃除の続きをしようと雑巾で鏡を拭こうと
しゃがんだとき
「!!!」
shake
揺れていたラックの下、床と服の間から男の人の顔だけが覗き込んでいたそうです。
無表情でじっと...
その後そのスタッフがどうしたのかまでは聞いていませんが
僕はもう雑巾を洗いに行かれなくなりました。
数カ月後、僕はバイトを辞め就職し、何年かぶりにその場所へ行ってみましたが
建物そのものが変わっておりあの時の面影もなくなっていました。
僕やスタッフの見間違い、勘違いかは今となってはわかりません。
作者回天
これは自分が実際みたり聞いたりした話を
できるだけ思い出しながら書いたものです。
今後のアドバイスや感想を頂けるとありがたいです。