これは実際に僕が見聞きした話です。
落ちもなければ怖くないかもしれませんが事実です。
僕が中学生の時、運動部に所属していました。
毎日部活を終え帰宅し、自主トレーニングをしていました。
基礎的なトレーニングは一日おきにしていましたが
家から数キロ離れた場所まで往復する走り込みは毎日欠かさずやっていました。
この話はその時に起こった話です。
その日は珍しくダイエット目的の母も一緒に走ると言い出しました。
しかしペースが全く違うのでお互いのペースで走り、
帰りは近所の小学校の校門の前で待ち合わせをして一緒に帰ることにしました。
案の定僕は先に小学校の校門に到着しました。
息を整えながら待っていると母の姿がようやく見えてきました。
母「あ~疲れた!」
僕「もう帰ろうか?」
母「帰ろう」
いつもならもう一往復するのですがさすがに母もいるので
この日は切り上げることにしました。
特に会話もなく、歩いて自宅に帰る途中
そこは坂道になっており、車道を挟んで反対の歩道沿いにはまばらにお店があるのですが、
街灯も少なく、車もあまり通らない少し僕の中では怖い場所、そんな坂道でした。
しかし、その日は母もいるのでそこまで怖いという感覚もなく、
何も考えずに歩いていました。
しばらくすると反対の歩道沿いに見慣れたお寺が見えてきました。
お寺の前には電話ボックスが設置されているのですが、
そこを通り過ぎる時です
母「ん?あれ何かね?」
僕は立ち止まり母が見ている方見ました。
母は電話ボックスを見ていました。
僕「何?なんかある?」
母「反射かね?あんな色のライトないのに...」
僕「え?」
よく見てみると確かに電話ボックスの扉のガラス部分に青い光が映っていました。
少しだけ近づいて目を凝らしてよく見てみました。
「!!」
shake
そこには青白く光る顔が三つガラスに映っていました。
母も気付いたようで
母「あれ!顔じゃない!?」
僕は怖くなり母を置いて走って逃げました。
すぐに母も僕の後を追って走ってきました。
母「ちょっと!まって!」
振り返ってみるとすぐそばまで母は追いついてきていました。
そこでようやく落ち着き、自宅までもうすぐだったのですが、
二人とも無言で足早に帰りました。
後日、あれはなんだったのか、見間違い、いやでもあんな明かりはそもそも
その周辺にはない、など話しましたが、結局なんなのか分からずじまいでした。
数年後、同じ場所を通る機会があったのですが、電話ボックスは撤去されていました。
母にあの時のことを話すと今でも「私を置いて逃げた!」と言われます。
作者回天
この話は実際体験した話です。当時のことをできるだけ思い出しながら書いたものです。
あまり怖くないかもしれませんが、その時は正直震えがくるくらい怖かったです。
感想やアドバイス頂けるとありがたいです。