彼らは誰も服を着ていない。そもそも服など知らないのだ。
だから羞恥心などもない。他人が見ていても平気で排泄をする。
会話も出来ない。誰も言葉を知らないからだ。
食事は1日に3回与えられるが毎回同じ物で、美味くはない。
ただ、栄養のバランスは考えられているようだ。
病気にならないように抗生物質を定期的に投与されているが、彼らはそれが何を意味するのか理解していない。
ある程度体が育ってきたらセックスは出来る。これは教えられなくても本能でわかるみたいだ。
彼らの人生で唯一の快楽であろう。
ただ、相手は選べないが。
人より進化した生き物の子供
「ただいま!お母さん、今日の晩御飯は何?」
人より進化した生き物の母親
「今日はお父さんのボーナス日だから、奮発してすき焼きよ」
人より進化した生き物の子供
「やった!当然、人肉だよね?」
人より進化した生き物の母親
「そうよ。それに今日はA5ランクの人肉よ」
人より進化した生き物の子供
「やった!牛肉のすき焼きより、断然、人肉のすき焼きのが美味しいよね!」
人より進化した生き物の父親
「当然だ、人の養殖は年限とコストが牛肉なんかより遥かにかかるから値段は高いけど、味はずっと上だ」
人より進化した生き物の子供
「あ、お父さん帰ってたの?
人より進化した生き物の父親
「今日はお父さんボーナスもらったから、家族でご馳走を食べようと思って早めに帰って来たんだよ」
人より進化した生き物の母親
「さあ、煮えて来ましたよ。食べましょうか」
「いただきまーす」
作者あきら
私は本日が、ボーナスでした。