以前、本当に体験した話です。
俺と友人Sは車で深夜のドライブをしていた。
地元では有名な霊が出ると言われているトンネルに近づいた。
S「ここ、出るらしいで」
俺「そうなんや、ほっといたらええやん」
S「ここで事故って死んだ霊が、生きてる人間を恨んで崖に引き込むらしいわ」
俺「えらい迷惑なやっちゃな、完全に逆恨みやんけ」
S「ほんまやな」
そしてトンネルに入ったら、本当に出やがった。
いかにも「お互いに自分の身の丈に合った相手と、妥協して付き合いました」
って感じのブサイクな顔したカップルの霊が、フロントガラスに張り付いてきやがった。
俺「なんやねん」
S「前見えへんやんけ」
ブ男「あ.あ.あ.あ.」
ブ女「に、憎いぃぃ」
俺「いや、知らんし」
S「俺らに言われても」
ブ男「生きてる事が許せないぃぃィ、殺してやる」
ブ女「落ちろ〜ブサイクにな〜れ〜」
俺「知るか。おのれらが勝手に事故って死んだだけやんけ、俺のせいちゃうやろ」
S「免許取り立てでいちびっとったんちゃうんか」
俺「非生産的なんじゃ」
S「顔よりもむしろ性格が悪すぎる」
ブ男、ブ女「....」
俺「わかったらどいてくれへんかな?」
こうして俺たちは、絶対絶滅のピンチを乗り切ったのでした。
作者あきら