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短編2
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ボーイスカウト

ボーイスカウトをしている知人から聞いた話です。

毎年恒例の、夏の野営キャンプに行ったときのこと。

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昔のボーイスカウトはサバイバルで、自力でテントを張り、自力で火をおこさなければ、寝床もご飯もなしです。

みんな必死でピグを打ち、枯れ枝を集めました。

日中は、そんなことをしている間に時間が過ぎていきました。

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日が落ち、これまた毎年恒例の怖い話大会が始まります。

『お前ら、首吊りの木って知ってるか?

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人が自殺しようとして、ロープを枝に掛けるだろ?そこで首を吊る。

そのうち、重みで枝が折れちまう。

また別の人が、ロープを枝に掛ける。

折れる。

…そうやって、その木でたくさんの人が死んでいって、最後に一本、どうしてもロープを掛けることが出来ない高い枝が残る。

それが首吊りの木だ。』

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静まり返るボーイスカウトたち。

『はっはっは。

みんな、今から肝試しをするんだが、

コースの途中に首吊りの木がたくさんあるから気をつけろー。はっはっは。』

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肝試しのルールは、首吊りの木が生い茂る獣道を通り、

先にある沼の水をボーイスカウトの帽子に入れてくること。

1人目はものの10分で帰ってきた。

『早かったな!』

『下向いてダッシュしたら大丈夫だった。』

2人目の子も、意を決して出発した。

虫の音と自分の足音しか聞こえず、懐中電灯の光も頼りない。

しばらく行くと、先の話にあった首吊りの木が視界に入った。

男の子はうつむき、走り出した。

早く、早く…。

shake

『痛い!!』

木の根に足をとられ、思い切り転んでしまった。

恐怖と痛みで、いまにも泣き出したかったが、ここで泣くと仲間にバカにされる。

涙をこらえて起き上がろうと顔をあげると、目の前に人の足があった。

目の前に…?

男の子はゆっくりその足の主を見上げた。

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男の人だ。生気のない目をしている。

風が吹く度に、きぃきぃと音をたてて揺れた。

男の子は悲鳴を上げた。

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それからすぐに警察が来て、男の首吊り遺体は回収された。

隊長が数日前に下見に来たときは、遺体はなく、下見が終わった後に首を吊ったと思われる、と警察は話していた。

幸い、男の子は今も元気だそうだ。

ただ、もうその場所にキャンプに行くことはなかったという。

Concrete
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ちゃあちゃんさん
コメントありがとうございます!!
首吊りの死体は綺麗ではないらしいですからね…

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