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短編2
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ボーイスカウト2

またまた知人から聞いた話です。

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前回の肝試しの件に懲りたボーイスカウト隊は、別の場所にキャンプへ行きました。

しかし、毎年恒例の肝試しを無くすわけにはいきませんので、自殺の名所と言われる沼で行うことにしました。

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キャンプに参加したボーイスカウト隊は、小学生20人ほどと中学生4人に、隊長など大人たち数人です。

中学生は、沼のまわりに隠れて、お化け役をします。その沼を、小学生たちがぐるりとまわるのです。

沼の方から小学生たちの悲鳴が聞こえてくるのを、大人たちは爆笑しながら聞いていたそうです。

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小学生、中学生ともに帰ってき、点呼をとった後、隊長は『誰が一番怖かった?』と聞きました。

『隊長ーひどいですよー』『隠れてるなんて聞いてないですー』『みんな怖かったー』

『でもさー、5人目が怖かったねー』

小学生の言葉に、中学生と大人は凍りつきました。

『あー、わかるー』『あれは中学生じゃなかったねー』『副隊長隠れてましたかー?』

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明らかにおかしいです。隠れていたのはあくまでも中学生のみ。5人目など存在しません。

隊長は小学生を怖がらせないように、笑顔で聞きました。

『その人、どんな感じだった?身長とか、性別とか?』

『男の人ー』『背がすごく高かったー』『2メートルくらいー』『何かの上にたってたのかなー』『じーっとこっち見てたけど、目が怖かったー』

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大人たちは小学生を中学生に任せて、5人目がいたといわれた場所に向かいました。

地元住人ならこんな時間にいるわけもありませんし、もし今にも自殺を図ろうとしているなら…。

しかし、そこには誰もいませんでした。足跡などもなく、人のいた形跡もありません。

でも、小学生の見間違いで片付けることは出来ませんでした。

なぜなら、その場所に立っている木に、古い古いロープがかかっていたからです。

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もうここまでくると、隊長が何かしら引き付けてしまう体質のような気がしてきますね…。

こんなことがあったからなのかどうかはわかりませんが、最近、そのボーイスカウト隊では、肝試しはやっていません。

Concrete
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