結婚してはや2年。俺は家に帰ると妻が玄関でいつも、「おかえりなさい」と言ってくれる。
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毎日毎日。
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玄関にいない時はない。風邪になっても、待っていてくれたんだ。妻はいつも明るくしていて、辛い顔は1つも見せない。裏で何かあるんだろうかと心配になる。思い切っていって見ても「大丈夫。」そればっかり言って、俺には教えてくれなかった。
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7/21
今日は妻とドライブに行くことになった。妻は子供みたいにはしゃいだ。でも、ドライブなんて滅多に行かないから、喜ぶのも当然だと思った。もう゛終わる゛からドライブは丁度いい。
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俺たちは車に乗って、海の通りまで車を走らせた。車の中は静かだった。すると、渋滞にまきこまれた。「せっかくのドライブなのに…」妻はガッカリした。
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バンッッ!!!
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あれ?腹の所がすごく熱い。
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熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い熱い
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ゆっくり腹を見てみると、ガラスの破片が深くささっていた。後から痛みが伝わってきて、ものすごく痛い。
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痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
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後ろの車が渋滞で腹を立ててしまい、追突してきたのだ。妻はどうなっているか、女子席を振り向こうとしたいが、傷口が開いてしまうからどんな状態か見れなかった。
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周りにいた人が救急車、警察を読んでいた。俺はその後、意識を失った。
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築いたら、病院にいた。傷口は完全に治っていないので、動くと体が痺れた。隣のベッドも前のベッドにも誰もいない。1人だけの病室にいた。「妻は?」俺は言った「たった今、奥様が亡くなられましたよ…」看護師が言った。そのまま固まってしまった。
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入院して2ヶ月くらいたった。俺は家に帰った。ドアを開けても、あの「おかえりなさい」は聞こえてこない。
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どこからか聞こえてきた。
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「オカエリナサイ」
作者ゆき-3