「パパ、今日はA弥の誕生日だから早く帰ってきてね」
「分かってるよママ。じゃあ行ってくるよ」
「いってらっしゃい」
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•••と言っていたのにあと日付変更まで数時間
あとはこの書類を終わらせるだけ•••
待っててねA弥、パパすぐ帰るから
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「よし終った!!」
急いで支度をし、会社をでた
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•••大丈夫、まだ9時だ
急げば間に合う
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•••(あとは学校の脇をの道を通れば家なんだが、学校を突っ切った方が早いかな•••
少し大きめのグランドがある小学校だが、まぁ歩いても間に合うな•••何よりも走りすぎて疲れた•••)
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ザッザッザッザッ
一人分の砂を踏む音だけが静かに聞こえる
ザッザッザッザッ
(A弥•••怒ってるだろうな•••)
ザッザッザッザッ(••••••ザッ•••)
しかし、広いな•••
ザッザッザッザッ(ザッ•••ザッ•••)
(?•••)
明らかに足音が増えていた
(まさかほかにもこの道を通ってる意図でもいるのかな•••)
「こんばんは」と振り向いた•••
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シーン•••
誰もいない
(気のせいかな?)
ザッザッザッザッ•••
また歩みを進めた
ザッザッザッザッ((ザッザッザッザッ))
さっきよりも明らかに足音が増えていた
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ザッザッザッザッザッ
少し早足で歩いてみた
((ザッザッザッザッザッ))
結果は変わらなかった
それどころか足音が多くなっていた
そして
さっきよりも明らかに近づいていた
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ザッザッザッザッザッ((ザッザッザッザッザッ))
ザッザッザッザッザッ((ザッザッザッザッザッ))
ザッザッザッザッザッ((ザッザッザッザッザッ))
ザッ((ザッ))ザッ((ザッ))ザッ((ザッ))ザッ((ザッ))ザッ((ザッ))
(((ザッザッザッザッザッ)))
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ばっ•••
振り向いてはいけないとわかっていたが身体が勝手に振り向いてしまった•••
振り向いた先には•••
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人•••人•••人•••
しかも今と少し格好が違う
軍服のようなものを着た男
もんぺをはいている女
丸刈りの男の子
おかっぱの女
しかしどこかおかしかった•••
皆どこかしら負傷していたのだ•••
うでのない人•••頭に包帯を巻いた人•••
血だらけの人•••頭がない人•••
そこは生きている人間でない何かに埋め尽くされていた•••
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「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
僕は走って逃げた
気づいたら家の前まで来ていた
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「ぱぱ‼どうし•••」
その声はどんどん遠くなっていた•••
安心したのか、僕は気を失ってしまった
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気づいたときには朝になっていた
「ぱぱ、大丈夫?
昨日いったい何があったの?」
僕は一部始終をママに話した•••
グラウンドを歩いていたら足音がしたこと
それが増えたこと
振り向いたら人ではない何かに埋め尽くされていたこと
全て話した
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「これは私のお父さんから聞いた話なんだけどね
あの学校、元々軍事病院だったらしいのよ•••
今でも夜中あそこをさまよってるって聞いたことがあったけど、
まさかほんとだったなんてね•••」
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あの時以降僕は夜あのグラウンドを通ることをやめた
shake
作者ましろ
二作目の投稿になりましたがいかがでしたでしょうか?
このお話は私の十八番の怖い話になりますこの話を聞いて少しでも怖がっていただけたなら幸いです(笑)
ではまたいつか•••