別れたい・・・・・・かぁ。
うん、好きな娘が出来たんだよね。知ってる。
文学科の○○ちゃんだね?
白くて細い腕の子。
・・・あ、正解?
やっぱりね。そうだろうと思った。
うん。分かってたよ。
ずっと前から。
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・・・ねぇ、質問何だけどさ、私と○○ちゃん、二人と付き合えるって言ったら、どうする?
え?違うよ。二股じゃない。
そんな中途半端なのは嫌なの。
・・・うーん。そうだね。どういうこと、か。
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例えばね、お魚を食べるでしょ。そうなると、そのお魚は、胃の中に居るとき、お魚だけど私の一部になってるでしょ。
・・・んん。何か違うなぁ。
えーと、じゃあ、アンコウ。アンコウはね、雄が雌の身体に噛み付いて、そのまま雌と同化しちゃうの。生きながら、雌の身体の一部になっちゃうんだね。
・・・これも違うか。
私、説明苦手なの。知ってると思うけど。
・・・・・・え?○○ちゃんを殺して食べたのかって?
違うよ。そんなことしてない。
人間の肉なんて、不味そうだもん。
それに、食べたのじゃ消化されちゃうし。
そしたら、もう私の中から出てっちゃう。
でしょ?
・・・・・・もう、いいか。見せちゃった方が早いよね。
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shake
ほら、この腕見て。白くて細くて綺麗でしょ?
貴方の一番好きな部分から始めたんだよ!
今は上手く動かないけど、そのうちくっついて、本当の腕になるの。
頑張って縫ったんだ。血もいっぱい出たし。
こっちの腕がちゃんと付いたら、今度は反対側の腕を付けよう。
どんどん取り替えてくっつければ、私はどんどん○○ちゃんになって行くの。
そうすれば、ほら、私は○○ちゃんと一緒になれるから、ね?
私と別れなくても済むでしょ?
ねぇ、そうだよね?ね?
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え?○○ちゃん?
ほら、其れなら此処に居るでしょ。此の腕。これが○○ちゃん。
他の部分?
大丈夫だよ。
今は只の肉の塊だけど、直ぐにちゃんと動くようになるから。それまで待ってて。なるべく早くできるように、私、頑張るからね!
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早くしないと、いくら冷蔵庫に入れれても、悪くなっちゃうもんね!
作者紺野-2
どうも。紺野です。
テストなので少し離れていました。やっと今日終わりました。
フィクションで短めの話を。ダラダラ子の方は次に書きます。