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ガラス瓶に居たのは・前編

中編3
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ガラス瓶に居たのは・前編

此れは、僕が高校2年生の時の話だ。

季節は春。

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・・・・・・・・・。

始まりは、斎藤に押し付けられた、一匹の金魚だった。

彼が謎の祭りで購入したという其れは、小さなガラス瓶に詰められていて、蓋も開けなくていいし、餌もやらなくて構わない、とのことで、怪しいこと甚だしかった。

だが、そんな金魚を、僕は何故か日に日に愛しく思うようになった。

謎の体調不良に襲われ、金魚は刻々と何か可笑しな生き物へと変貌を遂げていく。

其れでも僕が金魚を捨てられなかったのは、一重にあの子に情を移していたからだ。

まぁ、結果としてその子を僕は飲み込んでしまった訳だが・・・。

無論、好き好んで飲んだ訳ではない。友人達に押さえ付けられ、無理矢理に飲み込まされたのだ。

かと言って、僕は彼等を恨んだりはしない。助けて貰った身なのだし、自分ではきっと、あの子を殺せなかった。

だけど・・・・・・なんだか、未練とか後悔とか、全く無いかと聞かれたら、そんなことは無かったりする。

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・・・・・・・・・。

「で、野葡萄君。突然来て長々と説明をするのはいいんだけどね。君は、一体何をどうしたいんだい?私に何の用なのかな?」

僕の言葉を遮り、烏瓜さんがニヤリと笑う。

「怒りたいなら好きなだけ叫べばいいし、寂しいならもちたろうを好きにモフりたまえ。ああ、感傷に浸りたいのかい?だったら、胸を貸そうか?」

大袈裟に腕を広げてみせる烏瓜さんを、僕は全力で睨み付けた。

「・・・猿毛が付きそうなので結構です。」

そして、僕の答えに小さく口笛をならす。

「君は本当に変な所ばかりあの狐目に似るなぁ。一周回って肝心してしまうよ。・・・でも、悪態を吐けるなら、まだ大丈夫だね?」

クスりと笑い、数回頷いた烏瓜さん。僕は眉をしかめながら、彼の方を見る。

「もしかして、あの気持ち悪い発言は、烏瓜さんなりの気遣いだったんですか?」

「違うよ。単にからかっただけ。ただ、君がそうであってほしいなら、そう思ってて構わないよ。」

ふふん、と鼻を鳴らす烏瓜さん。

そこはかとなく不快である。

「気持ち悪いので、からわれたということにしておきます。」

「重ねて《気持ち悪い》って言われるのは、流石の私も傷付くよ?・・・・・・機嫌を損ねたかな。じゃあ、もう一度聞こう。君は何の用で私の元に来た。」

態とらしい言い方だ。僕はもう一度、彼を睨み付けた。

「あれの正体を教えて貰いに来たんですよ。」

「あれ・・・って君の言ってた金魚のことかい?私だってそんなもの、現物を見なきゃ分からないよ。魚の化け物なんて此の世には其れこそ星の数だ。あんな少しの情報で確定なんて出来ないね。」

これまた大袈裟に肩を竦める烏瓜さんに、僕はあくまでも冷静に言う。

「しらばっくれないでください。あの化け物の対処法、二人に教えたのは貴方でしょう。口調から察するに、彼奴等はあれが何だったか知っていた。貴方以外に、誰が教えるって言うんですか。」

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~~~

「・・・君。知った所で嫌な気分になるだけだよ。其れでも、聞くのかい?」

ニヤニヤと笑い続ける兄の前で、僕は大きく頷き、深く頭を下げた。

Concrete
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ちゃあちゃんさんへ
コメントありがとうございます。

悪い人じゃないことは分かってるんですが・・・。
なんかやっちゃうんですよね。

はい。
此れからはもう少し優しく接するようにします。

返信

続きが気になる…(O_O)
島瓜さん、もちたろうがそんなに人懐こいなら、良い人だと思いますよ。動物の性格って飼い主の性格が反映されますし。ちょびっとだけ、島瓜さんにも優しくしてあげて下さいな(^∇^)

返信

まっしろさんへ
コメントありがとうございます。

こういう会話があるから、きっと僕の話は怪談らしくないんでしょうね。
でも、喜んでいただけるのは嬉しいです。有り難う御座います。

似てきてます?
そうですか・・・。今度からもう少し優しく接するようにします。流石に木葉さんと同じ対応は、烏瓜さんが可哀想ですから。

流石に詳しいことは分からないので、ざっくりと書かせて頂きます。
僕:どこぞの人類最強より少しだけ小さい
薄塩&のり姉(ヒール有り):僕+頭1つ半分
ピザポ:僕+頭2つ分
木葉さん:僕+頭3つ分
烏瓜さん:木葉さん-拳2つ分
店長:僕より大きいと言い張ってるけどそんな変わらない気がしてならない。少なくとも身長差は5㎝無いです。
三島さん:烏瓜さんより大きいが、詳しくは知らない知りたくもない。

です。分かりにくくて申し訳御座いません。でも、個人情報が流出し過ぎるよりは良いですよね。
他に聞きたい人が居たら、気軽に教えてくださいね。

返信

mamiさんへ
コメントありがとうございます。

ごめんなさい。今日中に書き終えるのは無理そうです・・・。散々煽りを入れておいて此の結果です。本当に申し訳御座いません。

それが僕の知らない間にピザポと烏瓜さんがlineのIDを交換してたらしいんですよ。ウタバコの時だとピザポは言っていましたが・・・。
僕だって烏瓜さんのID知らなかったのに。
まぁ、今も知りませんが。
ずるいとは思いませんけど、何だか釈然としません。

書いていないのだから、分からなくて当然でしたよ。
只、のり姉なら誰から情報を得たか僕に隠す必要は無いし、木葉さんなら多分猶予はくれません。
・・・いえ、本当にそうかは分かりませんよ。此れはあくまで僕の思い込みですから。

前回も次回も、宜しければお付き合いください。

返信

烏瓜さんと紺野さんの言葉のやりとり、なんだか好きです。笑
確かに、紺野さんの言葉選びが、木葉さんの烏瓜さんに対するそれに似てきた気がします。。

また、質問させていただきます。
以前、主な方々の身長についてコメントされてましたが、烏瓜さんの身長も教えていただけると大変ありがたいです。。(ついでに他の方々のも知りたいデス…)

返信

聞く!聞く!聞きたい!と、思わず叫びそうでしたよ。
そうか…烏瓜さんでしたか…
あのお二人だったし、てっきりのり姉さんと思っていましたが…接点としても、木葉さんの方があるわけですし…烏瓜さんとは思いませんでした。
紺野さんのファンと思いつつ…私もまだまだですね…

もう一度、前作のラストを読み直し、修行して出直します。

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