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これは、私が高校生の頃体験した話です。
当時私は放送部に所属していてラジオドラマの大会も近く忙しい日々を送っていました。
そんなある日、大会間近だというのに、ミスを発見してしまい録音し直さなければいけない事態になりました。
そのせいで、いつもより遅い時間に帰らなければならなくなったのです。
地元の最寄駅について、ふと時間を確認すると9時を回っていました。
私は近道のため、お店が連なる明るい道ではなく、その一本裏にある川沿いの道を歩くことにしました。
その道は街灯が少なくとても不気味でしたが家に早く帰ってほかにやらなければならないことがあったため、その時は恐怖より時間を優先しました。
その道は一本道で左手に川が流れています。不気味な道を私は早足で歩いていきます。後ろから後をつけられているんじゃないかとか、誰かに見られてるんじゃないかとか実際はそうでなくても考えてしまうのです。すると、私の視界に何かが映り込んだきがしました。何かを横切ったような…
恐る恐る振り返ると、
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そこにはボロボロのウェディングドレスを着た女の人が立っていたのです。
明らかにこんな場所でこんな格好をした人がいるなんておかしい。
これは間違いなくこの世のものではないと確信しました。
するとその女の人はゆっくりゆっくりこちら側に向かってきます。
逃げなくては!と思ったのですが身体が動きません。
そうこうしてるうちにその女の人は私のすぐそばまで来てしまいました。
女の人が私を横切ろうとした瞬間
それは一瞬にして姿を変えたのです。
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全長は2メートルくらい、老婆のような姿をしており、腰は曲がり、髪はボサボサで長く、爪もまるで人を殺せるんじなないかというくらい伸びきっていました。
それを見た瞬間ピクリともしなかった自分の身体が動くようになりました。
私は全力で来た道を逆走しました。
この先もひとつ橋があるだけで一本道です
私はその橋を渡り、渡った先にある線路の下のトンネルを通り抜けようとした次の瞬間。
そのトンネルの中央でこちらを指差して
あのウェディングドレスをきた老婆が笑っていたのです。
その後私は全力で逃げて家に帰ることができました。
あの日あったことはなんだったのだろうか。それは今でもわかりません。
作者さ とうあ み
皆さんこんにちは初投稿です。
よろしくお願いします。