【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

中編3
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私は看護師をしていて、

今は、老人保険施設で働いています。

私は自身は所謂、霊が視える人ではありません。

かといって、全くの零感というわけでもないのですが。

この話は、職場の同僚の体験談です。

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〜 職場の飲み会にて 〜

同僚A

「ねぇ、ハクさん。知ってますか?ウチの職場の認知症の方専門のフロアなんですけど」

ハク

「うん?どうかしたの?」

同僚A

「出るんですよ」

ハク

「何が?」

同僚A

「お化け。いや、私は見てないんですけど。

Bさん、いたじゃないですか。この間辞めた。

Bさん霊感ある人で。辞める前に一緒に夜勤した時の事なんですけど…」

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〜 同僚Aと同僚Bの夜勤中 〜

同僚B

「(フロア巡視から戻ってきて)

Aさん。ちょっとお聞きしたいことがあるんですが…」

同僚A

「はい?何かありました?」

同僚B

「あの…。変な事聞きますけどすいません。

◯◯の服装で◯◯の帽子かぶった◯◯歳くらいの男の人なんですが、心当たりありますか?」

同僚A

「(暫く考えて)…あるけど。その人がどうかしたの?っていうか、何でそんなこと聞くの?」

同僚B

「その人が見てるんです…。ずっと、鏡から。私は知らない人なので、Aさんは心当たりあるのかなって思ったので」

同僚A

「えっと…。見てるってどういうこと?え?鏡って何?どこの鏡?」

同僚B

「◯◯さんのお部屋の鏡です。巡視でお部屋に入ったら何か気配を感じたので。そっちをみたら、鏡に男の人がうつっていて。ただ、何も言わないし。

じっと見てるだけなんです」

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〜 再び飲み会 〜

同僚A

「…ということがあったんですよ」

ハク

「へぇ〜。それで、その男の人は誰なの?」

同僚A

「それがですね。その人、私がよく行くバーの常連さんというか、飲み友達なんですけどね。

つい最近、亡くなったんですよね。

Bさんと夜勤している時は亡くなったの知らなかったんですけどね…。

最近バーでも見ないなぁって話しが出てたんです。連絡も急にとれなくなっちゃって。仕事もこないし、これは何かあったんじゃないかって仲のよかった人がお家まで様子見にいったんですよ。

そうしたら、郵便受けはいっぱいだし、携帯鳴らしたら部屋の中から着信音聞こえるしで、大家さんと一緒にお部屋開けたみたいです。

そうしたら、部屋で亡くなってて…。

独身だったし、亡くなってから時間経ってたみたいで。ウチの職場にまで最期の挨拶に来てくれたんですかね?」

ハク

「そうかもね…。というか、それならフロアにお化けが出るって話しじゃないんじゃないの?

Aに挨拶に来たんでしょ?」

同僚A

「ハクさん。よく考えてみてくださいよ。

Bさんは、巡視中に◯◯さんのお部屋入ってすぐ横の鏡でその人を見たんですよ?」

ハク

「うん。それがどうかした?」

同僚A

「ウチの認知症の専門フロアって、利用者さんのお部屋には添え付けの鏡ないでしょ?

お部屋に入ってすぐ横の壁に鏡があるわけないんですよ」

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