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短編2
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常習

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「アキヨシさーん。今日はどうしたんですか?」

今日4件目の出場は、常習要請者のアキヨシさんだった。

発端は数年前の要請で、その頃にはすでに精神疾患があった。

以後、年間に100件を軽く超えるペースでの要請がある。

その全てに出場する訳ではないし、出場してもまず病院に行くことはない。

「治った。帰れ。いらない。」

救急隊員がつくと、症状は治まる。そもそも症状があったのかも疑わしい。

どうせ今日もそうだろうな。

隊長にばれると怒られることを考えながら観察を開始する。

「今日はどこが悪いの?」

「猫。拾った。」

相変わらず会話が成り立たない。

「猫?ここ飼っちゃだめなんじゃない?」

隊長が普段と変わらないトーンで話しかける。

怒りとか呆れとかそういう感情を一切出さない。

「でもかわいいの。ニャアって。」

バイタルに異常ないことを隊長に伝える。

「アキヨシさん。体は異常ないみたいですね。今日はどうして呼ばれたんですか?」

通報時点では全身の痛みということだったが、今は全く訴えていない。

「資機材を車両に戻します。」

隊長に伝え、バックを肩にかける。

「猫踏むなよ!」

「踏まないよ~。ごめんね~。」

猫なんかどこにいるんだよ。そもそも飼うなよ。世話できねえだろ。

「ニャア・・・」

お?どこだ?

ふと、鳴き声がした隣室の方を見る。

頭がくしゃりとつぶれた赤ん坊が、ゆっくりとハイハイで近づいてくる。

「ニャア・・・。ギャア・・・。」

「猫。おいで・・・。」

呼ぶな呼ぶな!こっち来る!

ばれない程度に急ぎ足で玄関に向かう。もう隣室の方は見れない。

「猫はあとにしてね。アキヨシさん今日は病院行かれますか?」

隊長はやはり見えていない。聞こえている素振りもない。

「治った。帰れ。いらない。」

「そうですか。わかりました。何かあったらまた呼んでくださいね。」

・・・もう通報するなよ。お願いだから・・・。

「ギャア・・・。オギャアァ・・・。」

玄関を閉めるまで、猫の鳴き声は聞こえていた。

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アキヨシさん…
どこで拾って来たんでしょう(T_T)
仕事柄、人の生死に関わる方にとって、霊感などない方が楽に仕事をこなせるのに、不運としか言えませんね(/ _ ; )
それから…私も、仕事の関係、実家の両親の事と、救急車には随分とお世話になりましたm(_ _)m
テキパキと動く隊員の方の無駄のない動きに、流石プロ!と感心していました(*^^*)
でも…
もうあの車両には乗りたくはないです(>_

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そう言えば俺も去年手に大火傷をして救急車に乗ったよ!…ぐ…

幸いケロイド状までは行かずに薄い後が残る程度で済んだが、救急隊員達の優しさと男気に触れ、いや素晴らしい仕事だなと感心したのを思い出したよ…ひひ…

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