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どうも。
私、牡丹狐と申します。
前作「呼び声」でのメッセージをくれた方々、ありがとうございます。
また、前作を読んでいない方は、読む機会があれば読んで頂ければ幸いです。
尚、前作では解説に書き忘れて大変申し訳なかったのですが、BGMと一緒に読んで頂けると違いが楽しめます。
良かったらどうぞ。
さて、今回の話は、ちょっと意外なものです。
では、どうぞ。
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これは私が、7歳の時の話
7歳といったら、七五三を迎える年
私も例外なく7歳になり、七五三を迎え、普段は着慣れない着物や下駄を履いて行く為、歩くのに苦労した。
友達やその両親は、とっくに、七五三のお祝いを行う会場であるI神社に着いているのに、下駄を履いているせいか、上手く進まなかった。
やっと着いた、と思ったら写真をあちこちで撮っている人で賑わっている。
映らないように通るのが、難しい。
何せ下駄を履いているから厄介だった。
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神社の入り口に立っていると、いつも遊んでいるAちゃんが声をかけてきた。
A:「牡丹狐!おはよー」
私:「Aちゃん!おはよ」
A:「遅いよー」
私:「ごめん、歩きずらくて」
A:「そっか、あんまり履かないもんね」
私:「うん」
話をしているうちに、A両親と私の両親に呼ばれ、神社の境内前に立って、記念写真を撮ることになった。
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A母とAちゃん
A父とAちゃん
A父母とAちゃん
私と私母
私と私父
私と私父母
と続いた写真撮影
今度は友達同士で写真撮影を撮ることになり、私とAちゃんは、境内前に立った。
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境内前に立った時妙に後ろが気になり、振り返る。
境内の中は昼間だというのに、暗い。
何か、気になる。
…誰かに見られているような、そんな雰囲気だった。
私父:「ほら、牡丹狐ー。前向けー、撮るぞー」
私母とA両親「はい、笑ってー?」
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写真を撮り終え、千歳飴を貰い、Aちゃんと私、Aちゃんの両親と私の両親の挨拶もそこそこにして家路に着いた。
Aちゃんと撮った写真は、仕上がり次第、私が渡すことになった。
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〜数日後〜
写真が出来上がったと写真屋から連絡を受け、取りに行き、写真を見してもらった時、驚いた。
境内の中に、獅子舞に登場してくる獅子の顔が映っていたのである。緑色をしており、写真から見て右横には人魂も映っていた。その人魂も、獅子の顔と全く同じ色をしている。
私:「お母さん、何、これ…」
私母:「…別のものを焼き増しして貰いましょう」
その後、別のものを焼き増しをして貰い、それをAちゃんに渡した。
あの写真は、映り込んだモノがあったとはいえ、七五三を無事に迎えられたことを祝福した写真。我が家のアルバムに納めることになった。
あんな写真が撮れてしまったことに対して、強い怖さを感じた当時の私は、アルバムを見るのが嫌になった。
そんなことがあったせいか、写真があまり好きではなくなってしまった。
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その後、あの獅子の顔と人魂には思わぬ形で私に関係してきたのだが、それはまた、別の話…。
作者退会会員
こんにちは。
前作では、BGMのこと書き忘れてしまいました。
申し訳ありません。
今回の話の内容は、七五三の記念写真です。
一生に一度の機会なのに、そこに変なモノが映ってしまうと、嫌になりますよね。
そんな気持ちと共に書きました。