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俺は高校の友達と3人で近所の廃墟に肝試しに行った。
そこは地元では有名な心霊スポットで、よくDQNたちが来ていた。
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俺たちはそこに行くまではわいわい言ってたが、いざ廃墟を目の前にすると怖くて、入るのが躊躇われた。
だが、せっかくここまで来たのだ。
俺たちは恐る恐る玄関の戸を開けた。
中は真っ暗で何も見えない。
俺はポケットからスマホを取り出し、懐中電灯代わりにした。
その小さい光を頼りに俺たちは先に進んだ。
中はかなり荒れており、足元が悪く、何度もこけそうになった。
だが、これといって怖いようなこともなく、どんどん奥へ進んでいった。
すべての部屋を見終えて、帰ろうとした時、
ズーーー
ズーーー
何かを引きずるような音がした。
しかも、その音は近づいてくる。
俺は引きつった顔をしながら「DQNだよ」と言った。
だが、ズーーーっという音はだんだんこっちに近づいてくる。
いよいよ怖くなって、俺たちは全力で玄関を目指した。
早く逃げなくちゃ。
ただ、その一心で、走った。
俺たちはどうにか玄関まで辿り着いた。
ほっとしたのも束の間、振り返るとそこには、
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血まみれの女が立っていた。
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キーンコーンカーンコーン
キーンコーンカーンコーン
ハッとした。
これは夢だった。
なんだ、なんて怖い夢だったんだ。
そうほっとした。
だが、耳元で声が聞こえたのだ。
「もう終わりだ」
振り返ると、そこには俺の白紙の答案用紙を持った先生が、立っていた。
作者x hiroko