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短編2
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敵は宙にいる

敵は宙にいる

次は…浅草橋…浅草橋…

いつもの通勤電車…1時間掛けて浅草橋に向かう。

その途中、俺は目的地まで眠る。

夢の中で自由に動けるようになったのは、幼い時に遭った交通事故が原因だ。3年間も昏睡状態にあった俺は悪夢や、思い出を何度も見るうちに

夢の中で自由を手に入れた。

そして前回も体験した

本当の終焉で知った近いうちに起こるであろう、事件、事故、災害はまだ起きていない。

そして今回はその予言に似たような夢を見た。

体は軽い…周囲にはスーツ姿の人々が行き交っている。

だが、無音。

何も聞こえない。

俺はぶつからない人混みを進むと

目の前に金色に輝く何かが立っていた。

それは直接、頭の中に語りかけてきた。

「人間の敵はここには居ない」と。

「備えよ、彼は動き出した。」

「あの災を思い出せ」

「団結が彼を納得させる方法」

「言、生、色の壁を越えなければ」

「人間の敵は外にあり」

金色に輝く何かが白く光る翼を広げ

「天使、悪魔を信じるな、隣にいる人を信じる心こそが彼を納得させる」

「我は火を与えし者」

その言葉を聞いた瞬間に目が覚めた

一気に雑音に呑まれ瞼をパチパチしていると

隣にいた老人がこちらを見つめ

呟いた

「時計の針が動き出した。」と呟いて席を立って満員電車の人混みに消えた。

仕事が終わり、ほとんど乗客が居ない車両の中で再び眠りについた

ここは?ドコダ?

地面には灰色をした砂が小さな山になっていた。

空を見上げると、月が見える。

だが、いつもの月ではなかった。

その月に街があるような気がする。

「あれは皆が言う天国」

「魂はあそこへと流れていく。」

「魂はデータ化され、空っぽの体に再び送信される。」

「そして彼らが姿を現し、人間の起源を語る。」

「こうして宗教戦争は激化の一途を辿り、地球は宇宙時代へと発展していく。」

「そして宇宙旅行が当たり前になるとき、火星で真実を知ることになるだろう。」

「地球は神聖な星と呼ばれ、誰も立ち入ることが出来なくなる。」

「一方、月は発展していくが謎の病で人口1200万人が死に火星へ移住」

「地球類似捜索計画は失敗に終わり

火星近…………を建造」

「太陽から取り出すエネルギーで

技術が発展していくが、その代償として宇宙の放浪者の攻撃を受ける」

「人類は宇宙戦争を起こす」

頭に直接語りかけてくる声は

「人類は炎を誤った方向に使い、自ら滅びる」と惜しむ声で呟いて夢から覚めた。

SF過ぎる夢の内容に笑ってしまった自分がいた。

Concrete
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