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短編2
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いないいないばあ

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お久しぶりです。怨恨以来、約4ヶ月ぶりの投稿になりますでしょうか。端末買い替えの問題等もあり、怖い話の投稿が億劫となっておりましたことをお詫びいたします。

今回は実話も実話。この前、1月1日の夜の出来事です。先にその時の感想を言うと怖かった...その一点であります。

2016年 元日 自宅2階居間

「2人ともおしめない...」

「お父さんも飲んどるけん俺が後で連れてこだい」

この日の昼から帰ってきていた姉夫婦、当初は泊まる予定もなかったのですが、義兄が祖父に酒を勧められ、断れずに一晩泊まる事となりました。

急な事でしたので子ども達のおむつがなく、空いている薬局に夜、買いに行くことにしました。

姉は免許を持たず、父も義兄もお酒を飲んでしまい、母は歯が痛くてそれどころではなく、私が姉と甥っ子を連れて車を運転して行くことになりました。

前日、おせちの準備やらで疲れていた私は、すぐに行ってすぐ帰ろうと思い地元民だけが知る近道を行くことにしたのですが、そこで助手席に座る姉に抱かれた甥っ子(違反ですけど動きまわるもんで...)が奇妙な言動をし出します。

同日 22時 曙交差点 信号停車中

「ばあ!」

それまで大人しく、大好きなママの膝に座っていた甥が、急に笑顔で外に向かって「いないいないばあっ!」をしだしたのです。

ここまでは小児科等の病院が集中する通りで昼間は子どもも多く、車ではあまり通りません。

そして、この交差点脇には資材置き場があり、特に普段気にすることなんてないのですが、甥っ子はずっと何かと喋り続けています。

姉も怖くなり、甥に語りかけますが、辞める気配はありません。

「何かいるの?」

「まんまん!」

「まんまん?まんまんおったの?」

「ばあっ!」

やがて信号が青になり、その恐怖から逃げるようにアクセルを踏んで車が動き出すと...

「ばいばい」

と甥ははっきりその方向を見て言いました。私も姉もそれが何なのか分からず...というか気づいて...見えてしまうのが怖かったのか、買い物を終えた帰りはその道を避け、明るい道を帰りました。

子どもは心が綺麗だから我々の見えないものが見えることもあるようですが、甥が見たのは紛れもなく...そうだったんだろうと、あの時暗がりの中にうっすら感じた気配で思い出し、書いている今も背筋がゾッとしています。

ご先祖様の遺影に向かって喋るのは可愛いし怖くもないけど、こういうのは本当やめてくれ...(辟易

Concrete
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