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短編2
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塵も積もれば

これは、実際の話。

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当時俺は、田舎から出てきたばっかで、東京タワーと東京スカイツリーの違いも分からなかった。

だから、家くらいはとにかく便利な所にしようと思った。

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駅近くの不動産屋に物件を問い合わせた結果、駅・コンビニから5分以内、台所、風呂付きというとても好条件なアパートが1つ見つかった。他と比べて異様に安かったが。

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大家さんに確認したところ、別に曰く付きの物件っていう訳ではないらしい。なので、俺は何も気にせず入居を決めた。

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部屋に荷物を入れる時、俺はある事に気付いた。

床の一角に埃が積もっていたのだ。

まあ、その時は(掃除し忘れたんだな)ぐらいにしか思わなかったから、自分で掃除した。

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ところが、いくら掃除しても次の日にはまた積もってる。大家に確認しても、別に蟻の巣とかがある訳じゃないし、そもそも二階だから外から入ってきた訳でもない。俺は頭を抱えた。

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そんなある日、俺が出張から3日ぶりに帰ってきたら、例の角に埃がこれでもかってぐらい積もってた。さすがの俺も怖くなって急いで大家を部屋に呼んだ。

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大家と俺は床を念入りに調べた。でも、何もなかった。そんなときふと、天井を見上げてしまった。

なんと、天井板が剥がれかけていたのだ。

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shake

不意に大家が、その天井板を剥がして天井裏を覗き込んだ。

そしたら、『うわぁ!!』とか言って飛び出してきたから、何事かと思って俺も覗いたら、

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music:1

人間らしきものが転がっていた。

後で知った話だが、天井裏のやつは前の住人の時に忍び込んだ泥棒だったらしい。なんと、死後一週間しか経ってなかったらしい。

あの埃は、泥棒が助けを求めて落としたものなのかもしれない…

塵も積もれば、泥棒になる。

なんか、夢みたいな体験だった。

Concrete
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