私は醜い女の子。
どんなにオシャレしても、
どんなにお化粧しても、
全然綺麗になりません。
神様は不公平です。
だから、私は神様にお願いしました。
…
神様神様、お願いします。
私の指は、ぼろぼろで、とても醜いです。
どうか、✖︎✖︎ちゃんみたいにな、スラリとした綺麗な指にして下さい。
…次の日、私の指はスラリと美しくなっていました。
…
神様神様、お願いします。
私の髪の毛はごわごわしていて、とても醜いです。
どうか、○○ちゃんみたいな、サラサラで美しい髪にして下さい。
…次の日、私の髪はサラサラに美しくなっていました。
…
…神様神様、お願いします。
私の口は厚ぼったくて、とても醜いです。
どうか、△△ちゃんみたいに、小さくて可愛い口にして下さい。
…次の日、私の口は小さく可愛くなっていました。
…
神様神様、お願いします。
私の眼は…
…
神様神様、お願いします。
私の腕は…
…
神様神様、お願いします。
私のお腹は…
…
神様神様、お願いします。
神様神様、お願いします。
神様神様、お願いします。
神様神様、お願いします。
…
…
…
「朝ごはんよー。起きてきなさーい。」
ある朝、二階にいる女の子に母親が声をかけます。
ですが、返事はありません。
「何してるのー。学校に遅れるわよー。」
起きてこない女の子に呆れた母親が、二階の部屋のドアを開けます。
ですが、部屋の中に女の子はいません。
代わりに、毛だらけの肉の塊が一つ、あるだけでした。
「神様神様、お願いします」
聞き覚えのある女の子の声が、その肉の塊から聞こえてきます。
作者yuki