これは、私が体験した実話です。
夢の中で起こった話なのですが、
その後、起こった事が余りにも理解出来なかったので投稿します。
最初は夢の中だとは思ってもいみませんでした。
家族と一緒に車の中に居て、父親が運転していて、隣に母親、私の隣に兄、姉も居ました。
観光地でも巡っているのかなと思いましたが、
私と父親の関係は劣悪で、本来なら一緒に旅をするなんて事は有り得ませんでした。
その状況に、夢の中の私も少しイライラしていたと思います。
ですが、そこで父親の車が道を外し、事故を起こしたのです。車が何度も横転する事故でした。私は横転する様な交通事故を経験した事がなかったのですが、この夢は何から何までリアルなのです。
幸い、家族は誰一人として怪我はしていなかったのですが、事故で横転したにも関わらず、母親は私にカバンを差しだし、
「早くこれを持って、人形屋敷に行って来なさい。」
と言いました。
夢から覚めた私には、その言葉は理解出来ないのですが、人生で一度も行った事も無いし、知名として聞いた事も無い場所なのですが、
夢の中の私は、分かった。と言って事故に遭った家族を置いて、目の前の人形屋敷という建物に向かいました。
名前、通りの屋敷では無く、塔か城の様でした。
塔の窓の様な所を見上げれば、性別は分かりませんが誰かがこちらを見ていると言うのが、
分かりました。
ですが、私は恐怖心を一切湧かずに人形屋敷に入って行きました。
人形屋敷には、老若男女問わず沢山の人がいました。皆、どういう理由と目的で来ているのかは分かりませんが、歩いている中でバックが人に当たってしまう程いたと思います。
歩いている途中、夢の中ですが、今振り返ってみると人形屋敷という名前なのに、人形は一切見当たりませんでした。
人形屋敷には階段があって、そこを登っていくと、気の良さそうな頭髪は生えていない(だけどお坊さんでは無い)おじいさんが居て、
「今日はどういった用件で来られましたか。」
としわくちゃの顔でにこやかに私に聞いて来ました。
私は何かをそのおじいさんに言ったのですが、何を言ったかまでは記憶は無く、私の話を聞いたおじいさんに広間のような所に案内されました。
広間には庭?の様なものがありましたが、背景が全て真っ黒で何があるのか分かりませんでした。
今思えば、階段の高さだとか、位置関係はその庭には関係なかったのだと思います。
とても、曖昧な夢の中らしいですが。
四隅の広間には、順路があるらしく一番右の端から最後は左の端に行くものでした。その広間でも、老若男女問わず人が順路通りに巡っていました。
最初の順路に居たのは、白装束の黒髪の女性でした。その人は私を見ると
「あちらです。」と順路を教えてくれました。
その女性は大変優しそうな方だったのですが、口元は見えても目元は見えませんでした。
その女性を見た時には、母親から貰った鞄はもう無くなっていました。
その女性の順路に従い、真ん中の順路の半分くらいの所についた時に、小さな机があり、そこで相談を聞くというものでした。
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小さな長い茶色の机の横には、何十枚もの写真があり、それは全て心霊写真でした。
テレビや動画なので見るものとは一線を越えた、とても恐ろしい呪われているのではないかという写真があり、夢の中の私も戦慄してしまう程でした。
その写真に気をとられている隙に気がつけば、小さな長い茶色の机の後ろに十人くらいの年齢不詳の男性や女性がいました。
全員血の気の無い肌にとても目が光っていたのを覚えています。
その人達は全員私を見るなり、話始めました。
「この子はなぁ、」
「あぁでも、」
「なんかねぇ、」
「でもさぁ。」
の様な言葉が聞こえて来たのを覚えています。
その時、夢の中の私は気づきました。
ここは、〈除霊〉や〈お祓い〉を目的とした場所ではないかと。
夢の中では無い、現実の私は詳しくはお話し出来ませんが、不幸が何年も続き、重い病気に苦しめられていました。
その時、夢の中の私は思いました。家族が車で出かけていたのは、私がこの人形屋敷に来たのは、私に〈お祓い〉を受けさせる為ではないのではないかと。
すると、目の前にある女の子が私の目の前に来ました。その女の子はTシャツ短パンの姿だったのですが、手足がやけに長く、そして細すぎて、頭が少し大きい。風船のような感じがしました。
他の十人同様、血の気の無い肌に目だけが、ぎらついて光っていました。
彼女は私に言いました。
どういった事を言われたかはあまり言いたくはありませんが、簡略化すれば。
「君は心の問題だから、君が来るのはお門違い。」だったと思います。
私はその言葉に何故かは分かりませんが、泣き崩れて、だったらどうすれば良いんだ!と言っていたのを覚えています。
それくらい、私は現実に追い詰められていました。
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その時に、ある知らないお婆さんが黒い庭から現れて、私に何か言葉を投げかけてきて、少し短い会話をしたのを覚えています。
内容は少し時間が経ってしまい、思い出せませんが、お婆さんの言葉で私は心が洗われた気がしました。
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すると、真っ黒だった筈の庭の風景が崩れ始め、川の流れる緑溢れる庭になりました。
川の水は少し濁っていましたが、夢の中の私は不思議と幸せな気持ちになったのを覚えています。
私は、お婆さんにお礼を言って、
「また来ます。」と言っていました。
すると、お婆さんは
「いつでもおいで。うち
shake
は埼玉にあるから」と言っていました。
その時気がつけば、人形屋敷の玄関で靴を履く自分の姿がありました。
ここで、夢が覚めればハッピーエンドでとても不思議な夢で終わっていたと思います。
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ですが、そこで私はもう一つ別な夢を見ました。
そこは、ある撮影現場で、女優さんと俳優さんが抱き締めあうシーンでした。
私はカメラマンで、その女優さんと俳優さんを映しているのですが、黒い髪の毛のようなものが、カメラに映るのです。
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よく見れば、それは大量の髪の毛に埋もれた白い女の顔でした。その女は女優さんに絡みつき、襲いかかっていました。
女優さんのあの異常な悲鳴は忘れられません。
俳優さんが女優さんを助けようとするのですが、すでに手遅れでした。
髪の毛だらけの女は、「あいして、
あいして」
shake
と言っていたのを覚えています。
怖くなった私は、二人を置いて逃げ出します。
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逃げ出した先には螺旋階段があり、上階と下階に別れていたのですが、どちらに進めば良いか分からず背後にはすでに髪の毛だらけの女がいました。
そこで夢が覚め、いつも通りの部屋の風景に戻ったのですが、一つ異様なのは視界の隅に大量の髪の毛がある事です。
寝ている姿の私は恐怖で動けず、逃げ出せずにいました。
髪の毛だらけの幽霊は部屋の周り、壁天井などで暴れまわり、私はただ目をぐっと閉じて耐えるしかありませんでした。
「助けて、助けて」と念じる度に、暴れまわるスピードが酷くなったのを覚えています。
心の中でお経を唱えても居なくならないので、
消えろ消えろと強く念じると髪の毛だらけの幽霊は暴れまわる事をやめました。
代わりに私の眼前の近くにいるのです。
何故分かるのかと言われれば、
私の勘でしかないのですが。
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あれの視線を感じるのです。
暫く時間が経つと気配が消え、
私もやっと目を開ける事が出来ました。
その後、私と仲が劣悪だった父親が、
交通事故で亡くなりました。
事故を起こした父親の車には、
私が人形屋敷に背負っていったバックが
私の座っていた席に乗っていました。
作者退会会員
目覚めた時、人形屋敷について調べて見ましたが、埼玉にはそのような場所は存在しないらしいです。
夢の話なので、つまらない点もあると思いますが、体験した時の事を忠実に描きました。
今でも、夢の中の出来事、光景は一部を除き鮮明に覚えています。
夢占いでは、あの髪の毛だらけの幽霊は不吉や不幸の前触れらしいです。