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先日、車で30分くらいの所にある、あの世とこの世の境目“黄泉比良坂”に行ってからスマホの調子が悪くなった。
アルバムを開こうとすると、電源が落ちる…
メーカーに修理の依頼に出し、調査をしてもらったが、帰って来た返答は
「特に異常は見受けられない。」
だった…
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困ったオレは、遠くに住む宮司を務める叔父に相談してみることにした。
電話をかけ、一連の出来事を話し、何か出来る対策は無いかと聞いたところ
叔父「ほ~、お前にでもそんなことがあるんだな。
比良坂で起こったんなら、イザナミさんに視いられたのかも知れんな。」
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オレ「イヤ…、叔父さん、笑い事じゃ無いんだわ… 携帯が調子悪くて、困ってんだって…」
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叔父「まぁ、ホントにそれが原因かどうかはわからんが、イザナミさんが相手なら桃を試してみたらどうだ? ほれ、昔お前さんも祓いに使ってたろう」
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オレ「なるほど… ちょっと試してみるわ…
ありがとう、叔父さん」
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その日のうちに、100円ショップに行きシールと桃の香りの線香を買ってきた。
シールは、自分で祓いの文字を書き、それに沿って切り取り、携帯の裏に張り付けた。
そして、家にいる間は携帯の横で常に桃のお香を焚いた。
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本来は本物の桃の花がいいんだろうけど、この季節に花は咲いていない。とりあえず、線香で代用してみた。
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何日かはなんの反応も無かったが、数日たったある日、携帯の裏に張り付けた白いシールで作った文字が、急に黒っぽく変色していた…。
「ウソだろ…」
正直、ダメ元だった…
ホントに調子が良くなるなんて思ってもいなかった…
オレのスマホは何事も無かったかのように、通常の状態に戻った。
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携帯が復活した。
台風も過ぎ去った…
オレは再び黄泉比良坂を訪れた。
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最初に先日は行くことが出来なかった黄泉比良坂から、逃げ帰ったイザナギノミコトが通ったとされる伊賦夜坂に行き、写真を撮る…
何事も起こらず、撮影出来た。
次に、黄泉の国からの道を塞いだとされる千引き岩の元に行く。
前回、携帯の調子が悪くなった所だ。
2本の石柱が建ち、そこに注連縄が渡してある。
ここから先は神域となる結界だ…
一礼をして、中に入る…
空気が少し冷たくなった気がする。
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しかし、前回と違い肌がヒリヒリするような感じはしなかった…
そして、千引き岩を写真におさめた。
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こちらも何事もなく撮影出来た。
こうして、リベンジ参拝を済ませたオレは、深々と頭を下げ、黄泉比良坂を後にした。
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後は、この後何も起こらないことを願うばかりだ…
作者烏賊サマ師
最後まで読んでくださってありがとうございます。
黄泉比良坂のその後です。
全く怖い話では無いですね(^_^;)
怖くないとわかっていながら、ここに載せたことを心から謝罪いたします。
申し訳ありません(^_^;)