鏡とジャンケン

『深夜1時11分、鏡とジャンケンして負けると、鏡の中の自分に殺される。』

俺の学校で流行ってる怪談（都市伝説？）だ。

こういった怖い話は好きだが、正直この話は作り話だと思う。

幽霊とか宇宙人とかはいてもおかしく無い気がするが「鏡の中の自分」は、ねぇ？

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しかし俺は好奇心旺盛なオカルト野郎。

今夜、いまから、この都市伝説を検証しようと思う。

こういったものは雰囲気を楽しむものだ。

何も起きなくても（というか、何も起きないと思うが）そういうものだ。

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<１時９分>

というわけで、今鏡の前にいる。

いやぁしかし、あんなに信じてなかったのにこうして深夜、一人で突っ立ってると何だか怖いな。

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<１時１０分>

！

後一分。こうして時間を気にしてると、そのプレッシャーでなおさらドキドキしてくるな。

……ピシッ

「っ！」

音がした。

多分家が軋んだ音だ。新築じゃないんだから珍しかない、ハズ。

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<１時１１分>

……いよいよだ。

何だかんだ言ってめちゃめちゃ怖い。

寒い。

頼む。何事も無く済んでくれ。

「……最初はグー」

マケタラシヌマケタラシヌマケタラシヌ

「じゃんけん……」

マケタクナイマケタクナイマケタクナイ

「ポイっ！」

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……

…あっ、勝った。