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これは、前作【踊り場に棲むモノ】の体験後の話しです。
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10年程前の、12月の寒い日の夜の事です。
いつもなら日付を超えてから就寝するのですが、
その日は友人達とカラオケに行って遊び疲れたので
いつもより2時間程早く、10時過ぎには布団に入って眠りについていました。
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当時住んでいたその団地は、
3DKでダイニング(兼 居間)のすぐ隣が
私の部屋になっており、仕切りも襖のみ。
ダイニングは、親や兄弟がいるので
思春期真っ盛りだった私は、何となく
顔を合わせるのが嫌でよくふすまを閉めていました。
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その日も例外なく、
しっかりふすまを閉めて寝ていました。
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何か苦しくなって目が覚めた。
なんか・・・重い?!!?
凄く嫌な予感がして、違和感を感じる。
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視線を、違和感を抱いた方向へ向けると・・・
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shake
目の前に、
髪が異様に長く 白のワンピース着た
女が正座して、丁度私のお腹のあたりに座っていた。
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そして女と目が合った瞬間
身体が金縛りになっている事に気付く。
(ーヤバイヤバイ・・・どうにかしなきゃー)
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私は前作にも書いた通り、
霊的なモノにはまったく無知で
もちろん金縛りの解き方なんて知らない。
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そうしてテンパってる間にも
女は、私の顔へと近づいてきて
四つん這いの様な体勢になっていた。
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(ー何?殺される?!ー)
(ー私が何をしたって言うんだ!ー)
そんな事を考えていた瞬間
ヤツは、動いた。
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私の上にかかっていた
冬用掛布団&毛布を、
私から取って行くではないか!
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(・・・え? )
女は私の心の声を、
聞こえているかのように
血の気の無い唇の両端をあげて
ニタァ〜と笑う。
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そして布団が太ももくらいまで
剥がされた時、足元にある
押入れの中で体育座りをしている
小学校3年程の男の子が居るのも見えた。
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私は疲れて寝ていたのに、起こされて
尚且つこの寒い12月に布団を剥ぎ取られた
と言う状況に苛立ち初めていた。
(どこのどちらさんか解らないけど、私は何も出来ないから人の所に寄ってくるな!怖いし!)
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そう思って目をギュッと閉じて
たいして知りもしない念仏をひたすら唱えた
(南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経・・・)
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どれくらいの時間が経ったのだろう。
お腹の上に感じていた重みは
いつの間にか消えていた。
恐る恐る、目を開けると女も男の子も消えていた。
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身体も動けるようになっていたので、
腕をのばし、電気の延長ひもをつかみ電気を
つける直前に
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shake
電気の笠から女から女の顔だけが、出てきた。
血の気のない口をひらいて
「ま」「た」 「な」
と同時に電気がついた。
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そこに女の姿は、無かったが
太ももまで持っていかれた布団が
めくれた状態で視界に入った。
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とりあえず怖かったので、
当時流行っていたSNSでも見て
朝まで起きていようと思い
ケータイを開いたら
「AM 4:44」で、ゾッとした。
翌朝、親や家族に話してみても
誰1人信じてくれなかったけど
実際体験した本当の話です。
〜完〜
作者異次元
前作【踊り場に棲むモノ】の続きもんみたいな感じです。
なぜ こいつだと解ったのかは、また時間ある時に書きます(^_^;)
文字で表すのは、なかなか難しいけど本当に死ぬほど怖かったです。