中編3
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階段女の目撃談(小話)

こんにちは。異次元です。

以前お話しした、【踊り場に棲むモノ】のついで話というか

まぁオマケ話みたいなものです。

読んでいない方はよかったら、そちらも読んで見てください。

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私が以前住んでいた5階建て県営団地。

2階と3階の間にある踊り場にいる

アチラさんのお話しです。

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私は3階に住んでいました。

まぁ県営団地なので、

やはり同級生もいっぱい住んでおり

私の住んでいた部屋の真上に、

同級生のAが住んでいたのですが

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彼もまた、視える方というか

霊感のある人でした。

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当時Aと仲良かったので

よく互いの家を行き来する様な間柄で、

Aの家族は結構複雑な家庭環境だったので

下の階の私の家に泊まっていたり

朝まで食っちゃべってたりと

していた頃のお話しです。

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Aとは以前から、

階段下のスペースで色々な話したり、

音楽を聴いたり、買い食いをしたり

何もなくてもとりあえず階段下集合。

みたいな感じでよく遊んでいたのですが

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夕方とか、明るい時間でも

階段下スペースで座ってると

「踊り場に何かいる」

「女が見てる」と言っていました。

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もちろん、まだ私にはその様な体験をする前でしたので

「Aの奴、私を怖がらせたいのか?」

くらいにしか思ってなかったのですが

その後に、以前書いた2つを経験してからは

Aが言うモノを信じるようになりました。

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ただ、Aが言うには

✱「直接踊り場をみてもいない」

近くに公園があり公園から帰宅する時に

真正面に例の団地が横に連なって見えるのですが

✱「公園から帰ってくる時に踊り場から白いモノ(?)が浮遊してる」

✱「階段下スペースで話してる時は、ずっとこっちを見てる」

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私には霊感が無いので

「そうなんだ〜あいつか〜」くらいにしか

思えませんでしたが

ある時、Aが私の家に泊まりにきた時

またヤツが来たんです。

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以前書いたリビングの隣の部屋は

いい加減年頃の私を考慮してくれたのか

姉が引越したのを機に、

姉が使っていた玄関入ってすぐ右手にある

四畳半の部屋に引越しになりました。

(内心あの部屋怖かったからホッとした)

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友達が泊まるとなると四畳半は

狭いのですがそれでもベッドとテレビと全身鏡しかない部屋でしたので

布団を敷けば2人なら寝れるくらいのスペースはありました。

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その日、散々地元の友人達と公園で

遊んでから帰宅して

私が玄関を開けて

Aを先に入れてあげて

Aが私の新しい部屋の襖を開けた時、

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shake

ベッドに女がこちらをむいて座っていた。

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正確に言うと、

座っているのをみたのは

Aの方で

私は全身鏡越しでしたが

鏡には一瞬だけ女の姿がチラッと見えました。

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あわてて襖をまた閉めて

Aが「女が座ってた・・・」と顔を青ざめて

言ってきました。

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私には鏡越しにチラッとしか見えなかったので

「そんなバカな!」と思い

Aが止めるのをシカトして

もう1度襖を開けたのですが・・・

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そこには何の変わりもない

いつもの部屋

いつもベッド

いつも全身鏡。

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「ほら!何も居ないじゃん!」と

自分に言い聞かせながらAに話しかけても

Aは「入りたくない」の一点張りだったので

その日は仕方なくリビング隣の

元私の部屋で一夜を過ごしました。

~完~

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