ある夏の夕暮れ時。
私は友達の家に行き、いつもより帰る時間が遅くなってしまった。
部活の練習終わりにゲームの話で盛り上がり、友達がそのソフトを買ったと言うので興奮したのだ。
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今日 遊びに行っていいかと聞いたところ快くオッケーしてくれたので学校が終わり、ダッシュで家に帰った。
家には母がいたようだが玄関について荷物を放り投げ、すぐに友達の家に向かった。
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家に着くと友達が出迎えてくれた。
「よう、お前って俺が新しいゲーム買うと来るの早いよなwまあ入れよ」
といった調子で中にお邪魔するとすぐにゲームに熱中してしまった。
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どれくらいやっていただろうか。
外を見るともう夕日が落ちかけていた。
「あ、こんな時間かよ じゃあ俺帰るな」
「おう、またこいよ」
またなと言葉を交わしながら外に出たが、もう薄暗くなっていた。
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急いで帰ろうと早歩きをしながら帰った。
友達の家から自宅までは距離があり、時間がかかるため家の近くまで来ると少し薄暗くなっていた。
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色々な建物があるなか角を曲がり家の玄関が見えた。
ここで何か違和感を覚えた。
玄関に向かって何か小さなものが歩いていた。
藁人形だ。ここから見て20センチ程あるだろうか、
よくイメージするようなあのわら人形が家に入っていくのを見た。
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なんだあれ と足音を立てないように玄関をのぞいて見たが、もうそれは見当たらなかった。
代わりに母が玄関に出迎えた。
「おかえりなさい、今日は遅かったのね。」
元からロクに母とは話さないので「ああ」と言いながら部屋に入った。飯を食べて 風呂に入って さっさと寝た。
飯の時に母は少し具合が悪そうだった。
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朝、父の大きな声で目が覚めた。
急いで下に行って見ると母が倒れていた。
父が焦りながら呼びかけているが目を覚ます気配はない。
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多分救急車を呼んだのだろう。私はショックでその時の記憶が飛んでいる。
病院に運ばれて、医師の人も色々と手を尽くしていたようだが、もう手遅れだったらしい。
母は息を引き取り、周りを見ると父は涙を流して
本気で泣いていた。
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あそこまで父が泣いているのを見たのは、あれが初めてだった。やがて、葬式が挙げられた。
なぜもっと母と話さなかったのか、今では後悔ばかりである。
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あのわら人形が家に入って行ったことと何か関係があったのか。
他の家に入っていくのを2、3度見た事があるが、その家がどうなったのかは分からない。
作者monkeysaiber
皆さん こんばんは 夏休みはいかがお過ごしですか。
今回はわら人形にまつわる別の怖さについてのお話を創作して見ました。
アドバイス等がありましたらコメント お願いします。