短編1
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現実主義者

呪い?ああ、信じてませんよ。

良い年の大人が、ねえ?オカルトじみたことって私嫌いなんです。きっとたまたま、偶然が重なって良くないことが起きただけなんですよ。

私は、そう思っています。

-----街灯インタビューにて、二十代女性

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呪い?...ああ、そうですね。信じてます。

実はあの、さっきインタビュー受けてた人の同僚なんですけど、私。

あっ、このことは内緒にしてください。...あの人に、呪われるかもしれないので。

あの人悪い人じゃないんですけど、人付き合いが下手で、トラブルが多いんです。それでなぜか、あの人上手くいっていない人が不幸に見舞われるんです。

怪我をしたり、火事にあったり。身内に不幸があったり。

本人も薄々気づいてるんじゃないかな。そういうことがあるたびに、気にしているようでした。

そういうときに、職場にキツイ上司が異動してきて。気に入られなくて、いじめられたんです。

ひどいパワハラを受けてから、一月経った頃かな。

...その上司、仕事中にビルの窓から突然飛び降りたんですよ。

あの人もその場にいました。職員が窓に集まったりする中で、あの人こう言ってたんですよ。

「偶然だ」って。

それから、あの人は呪いなんて信じなくなりました。

私が出来るのは、あの人とそれなりの距離で付き合っていく位です。

...呪われないようにね。

-----街灯インタビューにて、20代女性

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