凄い事故を目撃してしまった、十字路で信号待ちをしていたら、突然大型トラックが猛スピードで突っ込んできた。
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一瞬で何人もの人々がなぎ倒され、道路一面が血の海と化した。目の前には胴体がぐちゃぐちゃになり、かろうじて右手だけがくっついている体があった。
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あちらこちらに、手や足も転がっている。
見ているだけで、めまいと吐き気をもよおした、悲鳴が聞こえ、うめき声も聞こえた。
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『すぐに救急車を呼ばなくては!』と思い、携帯を探そうとするが、首がほとんど動かない。
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あまりにも悲惨な現場を見て、体が硬直しているからだ。
深呼吸しようと大きく息を吸い込むが、口を開くだけで息ができない。
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倒れそうになる…が、倒れない?
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そう言えば、目線が低い、『そうか俺はもう倒れているのか…』
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まてよ、その首のない胴体が着ている服は、俺のバンソンのパーカーと同じ柄。
かろうじてついている、右手にしっかり握られているアイホンのカバーまで俺とお揃い。
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とうとう野次馬まで集まってきた。
「キャャ~~!」
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『うるさい女だな…、不謹慎だろこんな事故現場で!』
俺は、おもいっきり睨んでやった。
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shake
「ギャキャャ~~!!こ、この首だけの人、まっ、まっ、だぁ目が動いてるぅ!」
作者NIGHTMARE