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これは20年くらい前だったと思いますが、
私の実話です。
その頃の私の部屋は実家の庭の中にある離れ的なプレハブ小屋でした。
次の日が休みのある日、部屋で一人で友達から借りたBOOWYのビデオを見ながらビールを2~3缶ほど飲み、ノリノリで歌など歌いながらほろ酔いになってました。
ビールも無くなり、ちょっと小腹も空いてきたので、家から歩いて10分程のコンビニまでビールとツマミとカップ麺でも買いに行こうと思い立ち部屋を出ました。
部屋からコンビニまでは湾曲したカーブの一本道で、夜は車もほとんど通らないような街灯がポツンポツンとしかない割りと暗い細い道です。
ほろ酔いの私が道の真ん中をフラフラ歩いて行くと、部屋から50~60m先辺りの街灯の下に何となく人が立ってるのが分かりました。
気にせずほろ酔いでフラフラと歩いて行き、私と街灯との距離が20mくらいになった時に何となく目をそこに向けて見ると、肩くらいまでの髪の長さの白っぽいワンピース?のような服を着た女性だと分かりましたが後ろの背の高いブロック塀の質感や目地が分かるくらい半透明でした。
これはこの世の人では無いなとほろ酔いでも、さすがに分かったので、気づいて無いフリをして前を向き、視界の端で感じながら歩いて行きます。
(引き返すのも逆に怖いのでそのまま歩いて通り過ぎるしか出来なかったです)
ちょうど真横に並んだ辺りで、ちらっと横目で確認すると、顔右半分は下りた前髪で分かりませんが、左側は目線が下に向いた顔が見えました。
そのままビクビクしながら通り過ぎ、5m程進んだ時に鼻唄を歌いながら自転車に乗ってくる大学生くらい?の男の人が前から来て、私とすれ違いました。
なんだかちょっとホッとした気持ちになり歩いていると、後ろで
....うわぁ~っ!
と言う声と、自転車のペダルを全開で漕ぐようなシャカシャカした音が聞こえて恐怖が抑えきれなくなり走ってコンビニまでの距離をダッシュしました。
多分すれ違った大学生風の男の人も同じ者を見たのかなぁと思います。
帰りはその道から帰れず、違う道からぐるっと廻って帰り、反対の道から部屋に入りました。
そこでそれを見たのはその一度きりでしたが、今でもその前を夜に通ると何だか思い出して鳥肌立ってしまいます。
作者かかざん